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アミノグリコシド類


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名称及び製剤 治療に関する項目 使用上の注意に関する項目 作用機序と体内動態 化学構造及び物性
硫酸アミカシン(局)

〔効〕主な適応症:敗血症,気管支拡張症の二次感染,肺炎,肺化膿症.腹膜炎.腎孟腎炎,膀胱炎,尿道炎.創傷・熱傷・術後の二次感染.

〔用〕(注)筋注:1回100〜200mgを1日1〜2回.点滴静注:1回100〜200mgを1日2回100〜500mLの補液に溶解し30〜60分かける.小児1日4〜8mg/s,新生児1回6mg/kgを1日2回.

〔禁〕本剤・アミノ糖系抗生物質・バシトラシン過敏歴. 〔原則禁忌〕本人・血族がアミノ糖系抗生物質による難聴者・その他の難聴.

〔慎〕腎・肝障害,高齢者,経口摂取不良・非経口栄養・全身状態の悪化,重症筋無力症.

〔相〕併用注意:(1)デキストラン・アルギン酸Na(腎毒性増強). (2)麻酔剤・筋弛緩剤(呼吸抑制). (3)ループ利尿剤(フロセミド等)(腎毒性・聴器毒性が増強). (4)バンコマイシン,カプレオマイシン,エンビオマイシン(腎毒性,聴器毒性増強). (5)シスプラチン,カルボプラチン,シクロスポリン,アムホテリシンB等(腎毒性増強).

〔副〕〔重大な副作用〕ショック,第8脳神経障害,急性腎不全. 〔その他の副作用〕過敏症,肝機能障害,白血球減少,好酸球増多,下痢,悪心,ビタミンK・B群欠乏症状,一過性の頭痛,口唇のしびれ感,注射局所疼痛,硬結(筋注).

〔妊〕新生児に第8脳神経障害のおそれ.

〔作用機序〕
作用機序はカナマイシンに同じ.細菌のリボソーム30S及び50Sサブユニットに作用してたん白合成を阻害する.mRNAのコドンの読み違えを起こして異常たん白を生成する.カナマイシン不活化酵素の作用に抵抗性.

〔体内動態〕
Cmax:8.2μg/mL,
Tmax:30min(100mg i.m.)
Cmax:8.2μg/mL,
Tmax:1hr(100mg d.i.)
Cmax:9.2μg/mL,
Tmax:1hr(小児4mg/kg i.m.)
Cmax:13.7μg/mL,
Tmax:1hr(小児4mg/kg d.i.)
t1/2:約1.5hr
  注:腎機能低下,t1/2上昇.
Vd:0.27L/kg
CL:1.3mL/min/kg
治療域血漿中濃度:
 投与後の最高血漿中濃度 15〜30μg/mL
中毒域血漿中濃度:
 最高血漿中濃度 >35μg/mL
 最低血漿中濃度 >5〜10μg/mL
尿中排泄率:
 67.8%(100mg i.m., 6hr)
 64.4〜95.0%(d.i., 6hr)
主な代謝物:大部分未変化体で排泄


O-3-amino-3-deoxy-α-D-glucopyranosyl-(1→6)-O-[6-
amino-6-deoxy-α-D-glucopyranosyl-(1→4)]-1-N-[(S)-
4-amino-2-hydroxybutyryl]-2-deoxy-D-streptamine disulfate

mw:781.77(遊離塩基分子量)
mp:230〜240℃(分解)
★白色〜黄白色の粉末で,におい及び味はほとんどない.
[α]20D:+73〜+83°(水)
★極めて溶けやすい.

amikacin sulfate
(萬有)
(AMK)
ビクリン
Biklin
(ブリストル)
―注:100mg, 200mg
pH:6.0〜7.5
浸透圧比(生理食塩液対比):約1

アミカマイシン, カシミー, カルアミン, プルテツシン, ブレカシン, ベルマトンA, ロミカシン.

硫酸アルベカシン

〔効〕メチシリン・セフェム耐性の黄色ぶどう球菌(MRSA)のうち本剤感受性菌による敗血症,肺炎.

〔用〕(注)1日150〜200mgを2回に分割し筋注,又は30分〜2時間で点滴静注.

〔禁〕本剤・アミノ糖系抗生物質・バシトラシン過敏歴. 〔原則禁忌〕本人・血族がアミノ糖系抗生物質による難聴・その他の難聴者.肝・腎障害.

〔慎〕高齢者,経口摂取不良・非経口栄養・全身状態の悪化.

〔相〕併用注意:(1)デキストランなど腎障害を起こす血液代用剤との併用は避ける. (2)ループ系利尿剤(フロセミド等)で腎毒性・聴器毒性が増強. (3)バンコマイシン,シスプラチン,カルボプラチン,エンビオマイシン(腎・聴器毒性). (4)シクロスポリン,アムホテリシンB(腎毒性増強). (5)アンピシリン,ピペラシリン,イミペネム,セフメタゾール,フロモキセフ,ラタモキセフとの混注で本剤の活性低下.麻酔剤,筋弛緩剤との併用で呼吸抑制.

〔副〕〔重大な副作用〕ショック,けいれん,第8脳神経障害,急性腎不全等の重篤な腎障害,汎血球減少. 〔その他の副作用〕眩暈,耳鳴,耳閉感,肝機能障害,腎機能障害,過敏症,貧血,好酸球増多,白血球・血小板減少,下痢,悪心,注射局所の疼痛又は硬結(筋肉内注射時),ビタミンK・B群欠乏症状,黄疸,GOT,GPT,Al-P,LDH,γ-GTPの上昇等が現れる.下血,軟便,腹痛,悪心,嘔吐,食欲不振,頭痛,手指のしびれ,全身倦怠感.

〔妊〕新生児に第8脳神経障害のおそれ.

〔備〕スルバクタム・セフォペラゾン,セファゾリン,セフゾナムで白濁・沈殿.

〔作用機序〕
作用機序はジベカシンに同じ.細菌のリボソーム30S及び50Sサブユニットに作用してたん白合成を阻害する.mRNAのコドンの読み違えを起こして異常たん白を生成する.MRSAの産生する各種不活化酵素に安定.

〔体内動態〕
Cmax:5.6μg/mL,
Tmax:30min(100mg i.m.)
Cmax:7.6μg/mL,
Tmax:投与直後(100mg i.v.)
t1/2:1.7hr(i.m.)
  2.1〜2.8hr(i.v.)
 注:腎機能低下,t1/2上昇.
Vd:12.5〜12.7L(i.v.)
血漿たん白結合率:3〜12%
治療域血漿中濃度:
 投与後の最高血漿中濃度 5〜10μg/mL
中毒域血漿中濃度:
 最高血漿中濃度 >12μg/mL
 最低血漿中濃度 >2μg/mL
尿中排泄率:
 約70%(i.m., 8hr)
 70〜80%(d.i., 8hr)
主な代謝物:大部分未変化体で排泄


O-3-Amino-3-deoxy-α-D-glucopyranosyl-(1→6)-O-[2,6-diamino-2,3,4,6-tetradeoxy-α-D-erythro-hexopyranosyl-(1→4)]-1-N-[(S)-4-amino-2-hydroxybutanoyl]-2-deoxy-D-streptamine sulfate

mw:552.62(遊離塩基分子量)
mp:237〜239℃(発泡分解)
★白色の粉末.においはない.
[α]:+75.2°(水)
pKa:8.1
★極めて溶けやすい.

arbekacin sulfate
(ABK)

ハベカシン
Habekacin
(明治)
―注(劇):0.5mL中25mg, 1.5mL中75mg, 2mL中100mg
添加物:亜硫酸水素ナトリウム
pH:6.0〜8.0
浸透圧比(生理食塩液対比):約1

硫酸イセパマイシン

〔効〕主な適応症:ゲンタマイシン耐性の敗血症,外傷・熱傷・手術創などの表在性二次感染,慢性気管支炎,肺炎,腎孟腎炎,膀胱炎,腹膜炎.

〔用〕(注)1日400mgを1〜2回に分割して筋注,又は30〜60分かけて点滴静注.

〔禁〕本剤・アミノ糖系抗生物質・バシトラシン過敏歴. 〔原則禁忌〕本人・血族がアミノ糖系抗生物質による難聴者・その他の難聴者.

〔慎〕肝・腎障害,重症筋無力症,高齢者,経口摂取不良・非経口栄養・全身状態の悪化.

〔相〕併用注意:(1)デキストラン,アルギン酸Naなど腎障害を起こす血液代用剤との併用は避ける. (2)麻酔剤,筋弛緩剤で呼吸抑制. (3)ループ系利尿剤(フロセミド等)で腎毒性・聴器毒性が増強. (4)アンピシリン,セフォチアム,セフロキシム,アスコルビン酸との混注で本剤の活性低下. (5)バンコマイシン,カプレオマイシン・エンビオマイシン等腎毒性及び聴器毒性を有する薬剤で腎毒性増強. (6)シスプラチン,カルボプラチン,シクロスポリン,アムホテリシンB等腎毒性を有する薬剤に腎毒性増強.

〔副〕〔重大な副作用〕ショック,急性腎不全,第8脳神経障害. 〔その他の副作用〕過敏症,腎障害,肝障害,四肢等のしびれ感,脱力感,好酸球増多,白血球減少,下痢,ビタミンK・B群欠乏症状,注射局所の発赤,倦怠感,ほてり.

〔妊〕新生児に第8脳神経障害のおそれ.

〔作用機序〕
作用機序はゲンタマイシンに同じ.作用は殺菌的.アミノ糖系抗生物質不活化酵素に対して比較的安定.

〔体内動態〕
Cmax:11.1μg/mL,
Tmax:45min(200mg i.m.)
Cmax:16.7μg/mL,
Tmax:30min(200mg d.i.)
t1/2:約2hr
  注:腎機能低下,t1/2上昇. Vd:12.3L(i.m.)
CL:83.1mL/min(i.m.)
血漿たん白結合率:3.5〜6.3%
治療域血漿中濃度:
 投与後の最高血漿中濃度 25〜33μg/mL
中毒域血漿中濃度:
 最高血漿中濃度 >35μg/mL
 最低血漿中濃度 >10μg/mL
尿中排泄率:約80%(i.m., d.i., 12hr)
主な代謝物:大部分未変化体で排泄


O-6-Amino-6-deoxy-α-D-glucopyranosyl-(1→4)-O-[3-deoxy-4-C-methyl-3-methylamino-β-L-arabinopyranosyl-(1→6)]-2-deoxy-1-N-[(S)-3-amino-2-hydroxypropanoyl]-D-streptamine sulfate

mw:569.61(遊離塩基分子量)
mp:218〜226℃(分解)
★白色〜微黄白色の粉末で,においはない.
[α]20D:+113.9°(水)
pKa:8.25
★極めて溶けやすい.
Micromonospora purpureaの培養によって得られる.ゲンタマイシンBの1位のアミノ基にイソセリン(hydroxyaminopropionic acid)を導入することにより得られる.

isapamicin sulfate
(ISP)

イセパシン
Isepacin
(シェリング・プラウ)
エクサシン
Exacin
(旭化成)
―注:2mL中200mg, 400mg
添加物:亜硫酸水素ナトリウム
pH:5.5〜7.5
浸透圧比(生理食塩液対比)
約1(200mg)
約2(400mg)

硫酸カナマイシン(局)

〔効〕適応症:細菌性赤痢,腸炎.

〔用〕(内)1日2〜4gを4回に分服.小児1日50〜100mg/kgを4回に分服.

〔禁〕アミノ糖系抗生物質・バシトラシン過敏歴. 〔原則禁忌〕本人・血族がアミノ糖系抗生物質による難聴者・その他の難聴者.

〔慎〕腎障害,難聴,腸管に潰瘍,経口摂取不良・非経口栄養・高齢者・全身状態の悪化.

〔相〕併用注意:麻酔剤,筋弛緩剤で呼吸抑制.

〔副〕食欲不振,悪心,下痢等の胃腸症状,難聴(連用時),腎障害(連用時),過敏症,ビタミンK・B群欠乏症状.

〔備〕経口ではほとんど吸収されない.

〔作用機序〕
細菌のリボソーム30S及び50Sサブユニットに作用してたん白合成を阻害する.またmRNAのコドンの読み違えを起こして異常たん白を生成する.細菌細胞質膜に対する障害作用も示す.作用は殺菌的.

〔体内動態〕
Cmax:28μg/mL,
Tmax:1hr(500mg i.m.)
t1/2:2.1hr
Vd:0.26L/kg
CL:1.4mL/min/kg
治療域血漿中濃度:
 投与後の最高血中濃度 20〜25μg/mL
中毒域血漿中濃度:
 最高血漿中濃度 >30〜35μg/mL
 最低血漿中濃度 >30〜10μg/mL
尿中排泄率:約77%(i.m., 6hr)

 


O-3-amino-3-deoxy-α-D-glucopyranosyl-(1→6)-O-[6-amino-6-deoxy-α-D-glucopyranosyl-(1→4)]-2-deoxy-D-streptamine monosulfate

mw:582.58
★白色の粉末.
[α]20D:+121°(水)
★溶けやすい.

kanamycin sulfate
(KM)

カナマイシン
Kanamycin
(明治,萬有)
―カプセル:250mg
―ドライシロップ:1g中200mg
―シロップ:1mL中50mg

硫酸カナマイシン
Kanamycin sulfate
(明治,萬有)
―注:1A中1g

〔効〕主な適応症:膿痂疹,乳腺炎,リンパ節炎,骨髄炎,扁桃炎,気管支炎,肺炎,百日咳.腎孟腎炎,膀胱炎,尿道炎,子宮付属器炎,淋疾.中耳炎.創傷・熱傷・手術後の二次感染.肺結核・その他の結核症.

〔用〕(注)結核:1日2gを朝夕2回に分け筋注(週2回),又は1日1gを週3回,高齢者:1回0.5〜0.75g.その他:1日1〜2gを1〜2回に分け筋注.小児1日30〜50mg/kg.

〔禁〕本剤及びアミノグリコシド系抗生物質・バシトラシン過敏症. 〔原則禁忌〕本人・血族がストレプトマイシン難聴者・その他の難聴者.

〔慎〕腎障害,高齢者,経口摂取不良・非経口栄養・全身状態の悪化,重症筋無力症.

〔相〕併用注意:(1)デキストラン等血液代用剤の腎毒性増強. (2)麻酔剤・筋弛緩剤で呼吸抑制. (3)ループ利尿剤(フロセミド等)で腎毒性・聴器毒性を増強.バンコマイシン,エンビオマイシン(腎毒性,聴器毒性を発現,悪化する恐れ),シスプラチン,カルボプラチン. (4)シクロスポリン,アムホテリシンB(腎毒性の増強).

〔副〕〔重大な副作用〕第8脳神経障害,急性腎不全,ショック. 〔その他の副作用〕腎機能障害,発疹等.ビタミンK・B群欠乏症状.浮腫,たん白尿,血尿,カリウム等の電解質の異常,注射局所の疼痛又は硬結,一過性の頭痛,口唇部のしびれ感.

〔妊〕新生児に第8脳神経障害のおそれ、母乳中に移行.

硫酸ゲンタマイシン(局)

〔効〕主な適応症:敗血症,創傷・熱傷・手術後の二次感染,肺炎,腹膜炎,腎孟腎炎,膀胱炎,中耳炎.

〔用〕(注)1日80〜120mgを2〜3回に分け筋注,又は30分〜2時間かけて点滴静注.小児1回0.4〜0.8mg/kgを1日2〜3回.

〔禁〕本剤・アミノ糖系抗生物質・バシトラシン過敏歴. 〔原則禁忌〕本人・血族がアミノ糖系抗生物質による難聴者・その他の難聴者.

〔慎〕肝・腎障害,重症筋無力症,高齢者,経口摂取不良・非経口栄養・全身状態の悪化.

〔相〕(1)(2)(3)は硫酸アミカシンに準ずる. (4)ヘパリンNa,カルベニシリンとの混注で本剤活性低下.

〔副〕〔重大な副作用〕ショック,急性腎不全,第8脳神経障害. 〔その他の副作用〕過敏症,腎障害,肝障害,四肢のしびれ感,頭痛,幻覚,妄想,けいれん,意識障害,好酸球増多,白血球減少,悪心,ビタミンK・B群欠乏症状,注射部位の疼痛・硬結.

〔妊〕新生児に第8脳神経障害のおそれ.

〔作用機序〕
緑膿菌を含む細菌のリボソーム30S及び50Sサブユニットに作用してたん白合成を阻害する.またmRNAのコドンの読み違えを起こして異常たん白を生成する.作用は殺菌的.アミノ糖系抗生物質不活化酵素に対して比較的安定.

〔体内動態〕
Cmax:5.1μg/mL,
Tmax:30min(60mg i.m.)
Cmax:6.7μg/mL,
Tmax:30min(60mg d.i.)
t1/2:2〜3hr
Vd:0.31L/kg
CL:1.5mL/min/kg
血漿たん自結合率:約26.6%
治療域血漿中濃度:
 投与後の最高血漿中濃度 5〜8μg/mL
中毒域血漿中濃度:
 最高血漿中濃度 >12μg/mL
 最低血漿中濃度 >2μg/mL
尿中排泄率:80%以上(i.m., d.i., 6〜8hr)
主な代謝物:大部分未変化体で排泄


硫酸ゲンタマイシンC1
O-(6R)-2-amino-2,3,4,6-tetradeoxy-6-methylamino-6-methyl-α-erythro-D-hexopyranosyl-(1→4)-O-[3-deoxy-4-C-methyl-3-methylamino-β-L-arabinopyranosyl-(1→6)]-2-deoxy-D-streptamine sulfate
硫酸ゲンタマイシンC2
O-(6R)-2,6-diamino-2,3,4,6-tetradeoxy-6-methyl-α-erythro-D-hexopyranosyl-(1→4)-O-[3-deoxy-4-C-methyl-3-methylamino-β-L-arabinopyranosyl-(1→6)]-2-deoxy-D-streptamine sulfate
硫酸ゲンタマイシンC1a
O-2,6-diamino-2,3,4,6-tetradeoxy-α-erythro-D-hexopyranosyl-(1→4)-O-[3-deoxy-4-C-methyl-3-methylamino-β-L-arabinopyranosyl-(1→6)]-2-deoxy-D-streptamine sulfate

★白色〜淡黄白色の粉末.
[α]20D:+107〜+121°(水)
★溶けやすい.
★ゲンタマイシンは,1963年米国シェリング社のWeinsteimらによりニューヨーク市の土壌から分離されたMicrimonospora purpureaの培養によって産生される一群の塩基性抗生物質から分離されたGentamicin C複合体で,Gentamicin C1, C2, C1aの3成分からなる.

gentamicin sulfate
(GM)

ゲンタシン
Gentacin
(シェリング・プラウ)
―注(劇):1mL中10mg, 40mg, 60mg
添加物:ベンジルアルコール, 亜硫酸ナトリウム
pH:4.0〜6.0
浸透圧比(生理食塩液対比):約1

エルタシン, ゲンタロール, セダナジン, リフタマイシン, ルイネシン.

硫酸シソマイシン(局)

〔効〕(注)緑膿菌,変形菌,セラチア.黄色ぶどう球菌,大腸菌,クレブシエラ,エンテロバクター,シトロバクターのうちカナマイシンを含む多剤耐性菌でシソマイシン感性菌.主な適応症:敗血症.術後創感染,創傷感染,熱傷感染.肺炎.肺化膿症,膿胸.腹膜炎.腎孟腎炎,膀胱炎.

〔用〕(注)1日100mgを2回に分割して筋注又は1〜2時間かけて点滴静注.1日150mgまで.

〔禁〕本剤・他のアミノ糖系抗生物質・バシトラシン過敏歴.〔原則禁忌〕本人・血族がアミノ糖系抗生物質による難聴・その他の難聴.

〔慎〕腎障害,肝障害,高齢者,経口摂取不良・非経口栄養・高齢者・全身状態の悪化,重症筋無力症.

〔相〕(1)デキストラン,アルギン酸Na等の腎毒性を増強. (2)麻酔剤・筋弛緩剤で呼吸抑制増強. (3)ループ利尿剤(フロセミド等)で腎毒性・聴器毒性を増強. (4)塩酸セフォチアム,セファゾリン,セファロチン,セフォキシチン,カルベニシリン,スルベニシリン,ピペラシリンとの混注で本剤の活性低下.

〔副〕ショック,眩暈,耳鳴り,第8脳神経障害,耳痛,口唇部・四肢等のしびれ感,腎障害,肝障害,白血球減少,好酸球増多,過敏症,悪心,下痢,ビタミンK・B群欠乏症状.

〔妊〕新生児に第8脳神経障害のおそれ.

〔小児〕安全性な確立していない.

〔作用機序〕
作用機序はゲンタマイシンと同じくたん白合成を阻害する.作用は殺菌的.

〔体内動態〕
t1/2:約2hr
注:腎機能低下,t1/2上昇.
治療域血漿中濃度:
投与後の最高血漿中濃度 6〜8μg/mL
中毒域血漿中濃度:
最高血漿中濃度 >12μg/mL
最低血漿中濃度 >2μg/mL
尿中排泄率:約70〜80%(i.m., d.i., 8hr)
主な代謝物:大部分未変化体で排泄


O-3-deoxy-4-C-methyl-3-methylamino-β-L-arabinopyranosyl-(1→6)-O-[2,6-diamino-4,5-dehydro-2,3,4,6-tetradeoxy-α-D-glycero-hexopyranosyl-(1→4)]-2-deoxy-D-streptamine 5/2sulfate

★白色〜淡黄白色の粉末で,におい及び味はほとんどない.
[α]20D:+100〜+110°(水)
★極めて溶けやすい.
★硫酸シソマイシンは放線菌の1種Micromonospora inyoensisの培養液より単一成分として単離・精製して得られる.

sisomicin sulfate
シセプチン
Siseptin
(シェリング・プラウ,山之内)
―注(劇):1mL中10mg, 50mg, 1.5mL中75mg
pH:3.0〜5.5
浸透圧比(生理食塩液対比):約1
硫酸ジベカシン(局)

〔効〕主な適応症:敗血症.膿瘍.蜂窩織炎,せつ,せつ腫症.扁桃炎,気管支炎,肺炎.腹膜炎.腎孟腎炎,膀胱炎,尿道炎.中耳炎.術後感染症.

〔用〕(注)筋注:1日100mgを1〜2回に分割.点滴静注:1日100mgを2回に分け100〜300mLの補液に溶解し,30分〜1時間かける.小児1日1〜2mg/kgを1〜2回に分割して静注..

〔禁〕本剤・アミノ糖系抗生物質・バシトラシン過敏歴. 〔原則禁忌〕本人・血族がアミノ糖系抗生物質による難聴者・その他の難聴者.

〔慎〕腎障害,肝障害,高齢者,経口摂取不良・非経口栄養・全身状態の悪化,重症筋無力症.

〔相〕併用注意:(1)デキストラン等の腎毒性増強. (2)麻酔剤・筋弛緩剤で呼吸抑制. (3)ループ利尿剤(フロセミド等)で腎毒性・聴器毒性を増強. (4)バンコアイシン,エンビオマイシン(腎・聴器毒性増強).シスプラチン,カルボプラチン. (5)シクロスポリン,アムホテリシンB(腎毒性増強). (6)カルベニシリン,スルベニシリン,チカルシリン,ピペラシリンとの混注で本剤の活性低下

〔副〕〔重大な副作用〕ショック,急性腎不全,第8脳神経障害. 〔その他の副作用〕過敏症,腎機能障害,肝機能障害,下痢,悪心,貧血,好酸球増多,ビタミンK・B群欠乏症状.浮腫,たん白尿,血尿,カリウム等の電解質の異常,嘔吐,食欲不振,口唇部のしびれ感.

〔妊〕新生児に第8脳神経障害のおそれ.

〔小児〕点滴静注の有効性・安全性未確立.

〔作用機序〕
作用機序はカナマイシンと同じくたん白合成の阻害.カナマイシンの3'位及び4'位の水酸基が水素に置換しているためカナマイシン耐性菌及び縁膿菌の産生するカナマイシン・リン酸化酵素による不活化を受けない.

〔体内動態〕
Cmax:約7μg/mL,
Tmax:30min(100mg i.m.)
Cmax:約5μg/mL,
Tmax:1hr(50mg d.i., 1hr)
t1/2:約1.9hr
 注:腎機能低下,t1/2上昇.
Vd:9.00〜9.53L(d.i.)
血漿たん白結合率:6.3〜13.9%
尿中排泄率:約70〜80%(100mg i.m., 8hr)
主な代謝物:大部分未変化体で排泄


O-3-amino-3-deoxy-α-D-glucopyranosyl-(1→6)-O-[2,6-diamino-2,3,4,6-tetradeoxy-α-D-erythro-hexopyranosyl-(1→4)]-2-deoxy-D-streptamine sulfate

mw:451.52(遊離塩基分子量)
mp:240〜241℃(分解)
★白色〜黄白色の粉末でにおいはなく,味はわずかに苦い.
★極めて溶けやすい.

dibekacin sulfate
(DKB)

パニマイシン
Panimycin
(明治)
―注(劇):50mg, 100mg
添加物:パラオキシ安息香酸メチル, パラオキシ安息香酸プロピル
pH:5.5〜7.5
浸透圧比(生理食塩液対比):約1

ベリカシン

硫酸ストレプトマイシン(局)

〔効〕(1)肺結核,その他の結核症. (2)細菌性心内膜炎(ベンジルペニシリン,アンピシリンとの併用時に限る). (3)野兎病,ワイル病.

〔用〕(注)結核:1日1回1gを筋注.週2〜3日又ははじめの1〜3ヶ月は毎日,その後週2日.高齢者1回0.5〜0.75g.その他:1日1〜2gを1〜2回に分け筋注.

〔禁〕本剤・アミノグリコシド系抗生物質・バシトラシン過敏症歴. 〔原則禁忌〕本人・血族がストレプトマイシン難聴者,その他の難聴者.

〔慎〕腎障害,肝障害,高齢者,経口摂取不良・非経口栄養・全身状態の悪化,重症筋無力症.

〔相〕(1)デキストランヒドロキシエチルデンプン等の腎毒性増強. (2)麻酔剤・筋弛緩剤で呼吸抑制. (3)ループ利尿剤(フロセミド等)で腎毒性・聴器毒性を増強. (4)バンコマイシン,カプレオマイシン,エンビオマイシン,シスプラチン,カルボプラチン(腎・聴器毒性増強). (5)シクロスポリン,アムホテリシンB(腎毒性増強).

〔副〕〔重大な副作用〕第8脳神経障害,急性腎不全,ショック,Stevens-Johnson症候群,Lyell症候群,間質性肺炎,溶血性貧血. 〔その他の副作用〕腎・肝障害(BUN,クレアチニン上昇など),浮腫,たん白尿,血尿,カリウム等の電解質の異常,GOT,GPT上昇等の肝機能障害,顆粒球減少等の血液障害,発熱・発疹等,扁平苔癬型皮疹,ビタミンK・B群欠乏症状.注射局所の疼痛又は硬結.口唇部のしびれ感,蟻走感等.

〔妊〕新生児に第8脳神経障害のおそれ.母乳中に移行.

 

〔作用機序〕
細菌のリボソーム30Sに結合してたん白合成を阻害する.またmRNAのコドンの読み違えを起こして異常たん白を生成する.細菌細胞質膜に対する障害作用も示す.作用は殺菌的.

〔体内動態〕
Cmax:25〜40μg/mL,
Tmax:1〜2hr(1g i.m)
t1/2:約5hr
Vd:0.25L/kg
CL:1.2mL/min/kg
血漿たん白結合率:34%
治療域血漿中濃度:
 投与後の最高血漿中濃度 約20μg/mL
中毒域血漿中濃度:
 最高血漿中濃度 >30μg/mL
 最低血漿中濃度 >3μg/mL
尿中排泄率:50〜75%(i.m., 24hr)


O-2-deoxy-2-methylamino-α-L-glucopyranosyl-(1→2)-O-5-deoxy-3-C-formyl-α-L-lyxofuranosyl-(1→4)-N,N'-diamidino-D-streptamine sesquisulfate

mw:728.70
★白色〜帯黄白色の粉末で,においはない.
★溶けやすい.

streptomycin sulfate
(SM)

(明治)
―注:1g
pH:5.0〜7.0
浸透圧比(生理食塩液対比):1g/3mL注射用水 約2, 1g/3mL生理食塩液 約3

◆使用上の注意改定指示
H13/10/17

トブラマイシン

〔効〕主な適応症:敗血症.皮下膿瘍,術後創傷感染症.気管支炎,肺炎.腹膜炎.腎孟腎炎,膀胱炎.

〔用〕(注)腎孟腎炎・膀胱炎:1回60mgを1日2回筋注,又は30分〜2時間かけて点滴静注.その他:1回60mgを1日3回注射.小児:1日3mg/kgを2〜3回に分割.

〔禁〕本剤・アミノ糖系抗生物質・バシトラシン過敏歴. 〔原則禁忌〕本人・血族がアミノ糖系抗生物質による難聴者・その他の難聴者.

〔慎〕腎・肝障害,高齢者,新生児・未熟児,重症筋無力症,経口摂取不良,非経口栄養・全身状態の悪化.

〔相〕併用注意:(1)(2)(3)(4)(5)は硫酸アミカシンに準ずる. (6)カルベニシリン,スルベニシリン,チカルシリン,ピペラシリンとの混注で本剤の活性低下.

〔副〕〔重大な副作用〕〔その他の副作用〕硫酸アミカシンに準ずる.

〔妊〕新生児に第8脳神経障害のおそれ.

〔作用機序〕
作用機序はカナマイシンと同じくたん白合成の阻害である.作用は殺菌的.

〔体内動態〕
Cmax:3.3μg/mL,
Tmax:30min(60mg i.m.)
Cmax:6.1μg/mL,
Tmax:30min(60mg d.i., 30min)
t1/2:1.5〜1.6hr
  注:腎機能低下,t1/2上昇.
血漿たん白結合率:ほとんど結合しない
治療域血漿中濃度:
 投与後の最高血漿中濃度 6〜8μg/mL
中毒域血漿中濃度:
 最高血漿中濃度 >12μg/mL
 最低血漿中濃度 >2μg/mL
尿中排泄率:78.0%〜84.8%(d.i., i.m., 8hr)
主な代謝物:大部分未変化体で排泄


O-3-amino-3-deoxy-α-D-glucopyranosyl-(1→6)-O-[2,6-diamino-2,3,6-trideoxy-α-D-ribo-hexopyranosyl-(1→4)]-2-deoxy-D-streptamine

mw:467.52
mp:218〜225℃
★白色〜微黄白色粉末.においはないがわずかに特異臭.
[α]25D:+141.4〜141.8°(水)
pKa:7.18
★溶けやすい.

tobramycin
(TOB)

トブラシン
Tobracin
(シオノギ)
―注(劇):1mL中10mg, 1.5mL中60mg, 90mg
添加物:亜硫酸水素ナトリウム
pH:5.0〜7.0
浸透圧比(生理食塩液対比):約1

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