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抗真菌薬


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名称及び製剤 治療に関する項目 使用上の注意に関する項目 作用機序と体内動態 化学構造及び物性
アムホテリシンB(局)

〔効〕(内)消化管内カンジダ異常増殖. (注)主な適応症:深在性真菌症.

〔用〕(内)1回100mgを2〜4回食後に分服.小児1回50〜100mg. (注)初日0.25mg/kg以後漸増.1日0.5mg/kgを3〜6時間以上かけて点滴静注.溶液の濃度0.1mg/mL以下.1日1mg/kg又は隔日1.5mg/kgまで.髄腔内・気管内・胸膜内・膀胱内注入,皮内注・吸入も可.

〔禁〕(注)本剤過敏症.

〔慎〕(注)腎障害.

〔相〕(注)併用禁忌:(1)白血球輸注(急性肺機能障害). 併用注意:(1)シスプラチン,ペンタミジン,アミノグリコシド系抗生物質,シクロスポリンとの併用により腎毒性増強. (2)副腎皮質ホルモン剤,ACTHとの併用により低カリウム血症増悪. (3)ジギタリス配糖体,骨格筋弛緩剤,抗不整脈剤との併用によりそれらの効果や毒性が増強. (4)フルシトシンとの併用でその毒性増強. (5)メペリジンとの併用により振戦や発現時間間隔の短縮. (6)利尿剤との併用により腎障害. (7)アスピリンや解熱鎮痛剤,抗ヒスタミン剤,制吐剤の併用により忍容性が高まる. (8)頭部放射線療法との併用により白質脳症.

〔副〕〔重大な副作用〕心停止,心不全,不整脈,急性腎不全. 〔その他の副作用〕急性肝不全,(内)悪心,下痢,口内炎,心窩部痛,過敏症,腎障害,肝障害,(注)次の場合,減量・休薬:悪心,過敏症,貧血,顆粒球減少,血圧降下・上昇,斑点状丘疹性皮疹,肝障害,複視,末梢神経障害,けいれん,低K血症.

〔妊〕有益性が危険性を上回る場合のみ.

〔貯〕(シロップ)遮光. (注)遮光,15℃以下.

〔備〕(注)生理食塩液で溶解すると沈殿生成.

〔作用機序〕
真菌細胞膜の膜ステロールと不可逆的に結合して細胞膜の物性を変化させ,透過性その他真菌細胞の膜機能を障害する.

〔体内動態〕
t1/2:18hr
Vd:0.76L/kg
CL:0.46mL/min/kg
血漿たん白結合率:90%以上
尿中排泄率:5%以下

mw:924.09
mp:170℃
★黄色〜だいだい色の粉末.
[α]24D:+238°(ジメチルホルムアミド)
  -52.20°(メタノール)
pKa:5.7, 10.0
★ほとんど溶けない.
Streptomyces nodosus(M4575株)の培養液及び菌体から分離した.

amphotericin B
(AMPH)

ファンギゾン
Fungizone
(ブリストル)
―シロップ(劇):1mL中100mg
―錠(劇):100mg
―注(毒):50mg
添加物:デスオキシコール酸ナトリウム
pH:7.2〜8.0
浸透圧比(生理食塩液対比):0.1mg/mL5%ブドウ糖液 約1

アムホタイシン, ハリゾン.

◆使用上の注意改定指示
H12/12/01(1)
H12/12/01(2)

グリセオフルビン(局)

〔効〕皮膚糸状菌による白癬・黄癬・渦状癬.

〔用〕(内)1日250〜500mgを1〜数回食後に分服.小児1日125〜250mg.

〔禁〕ポルフィリン症,肝障害,本剤過敏歴,妊婦,妊娠の可能性.

〔慎〕SLE・その素因.

〔相〕併用注意:(1)ワルファリンの作用を減弱. (2)バルビツール系薬で本剤の活性低下. (3)アルコールの作用増強. (4)経口黄体・卵胞ホルモンの作用を減弱.

〔副〕〔重大な副作用〕中毒性表皮壊死症(Lyell症候群),剥脱性皮膚炎,SLE様症状,精神錯乱,末梢神経炎,ポルフィリン症. 〔その他の副作用〕過敏症,発疹,紅斑,光線過敏症,蕁麻疹,色素沈着,顆粒球減少,白血球増多,肝機能障害,悪心,下痢,心窩部痛,味覚異常,舌痛,口渇,めまい,ねむけ,不眠,耳鳴,抑うつ状態,視力障害,腎機能障害,女性型乳房.

〔備〕脱落する皮膚糸状菌の付着しているケラチンを処理するため適当な局所療法を行うこと.

〔服薬指導〕眠気,集中力低下→自動車の運転等危険な機械操作に注意.

〔作用機序〕
真菌の有糸分裂時の紡錘体構造を破壊して細胞分裂を中期で停止させ有糸分裂を阻害する.またケラチン前駆細胞中に蓄積して真菌の侵入に対するケラチンの低抗性を高める.

〔体内動態〕
尿中排泄率:10.5%(p.o., 24hr)

mw:352.77
mp:218〜222℃
★白色の結晶,結晶性の粉末である.
★ほとんど溶けない.

griseofulvin
(GFR)

グリソビンFP
Grisovin-FP
(グラクソ,三共)
ポンシルFP
Poncyl-FP
(武田)
―錠:125mg

グセルビンFP, グリセチンV, グリフルビンFP, フルシンF, フルビスタチンUF.

ナイスタチン(局)

〔効〕消化管カンジダ症.

〔用〕(内)幼児1回1mL(10万単位)を1日3〜4回服用.
<調製法>約22mLの水を加えて懸濁液24mLとする.1回50万単位1日3回.

〔副〕〔重大な副作用〕皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群). 〔その他の副作用〕過敏症,悪心,嘔吐,食欲不振,下痢.

〔妊〕有益性が危険性を上回る場合のみ.

〔作用機序〕
真菌細胞膜の膜ステロールと不可逆的に結合して細胞膜の物性を変化させ,透過性その他真菌細胞の膜機能を障害する.

mw:926.09
mp:160℃以上
★白色〜淡黄褐色の粉末.
[α]25D:+21°(ピリジン)
  +12°(ジメチルホルムアミド)
  -7°(メタノール)
★溶けにくい.
★ヴァージニア州の土壌から分離したStreptomyces noursei(48240株)の培養菌体中より産出されたポリエンマクロライド系抗真菌性抗生物質.

nystatin
(NYS)

マイコスタチン
Mycostatin
(ブリストル)
―軟:1g中10万単位
ナイスタチン
Nystatin
(明治)
―錠
:50万単位

フルコナゾール

〔効〕主な適応症:真菌血症,呼吸器真菌症,消化管真菌症,尿路真菌症,真菌髄膜炎.

〔用〕(内)(注)カンジダ症:1日1回50〜100mgを服用,又は静注.クリプトコッカス症・アスペルギルス症:1日1回50〜200mg.重症・難治性では1日400mgまで.

〔禁〕トリアゾラム投与中.本剤過敏歴,妊婦・妊娠の可能性.

〔慎〕テルフェナジン,アステミゾール,シサプリド投与中.薬物過敏歴,腎障害,肝障害.

〔相〕併用禁忌:トリアゾラム→トリアゾラム代謝抑制による作用増強. 併用注意:テルフェナジン,アステミゾール→QT延長,心室性不整脈. シサプリド→心室性不整脈. タクロリムス,フェニトイン,シクロスポリン,スルホニル尿素系血糖降下剤,ジドブジン→これら薬剤の血中濃度低下. リファンピシン→本剤の血中濃度低下.

〔副〕〔重大な副作用〕(注)アナフィラキシー用症状,Stevens-Johnson症候群,Lyell症候群,無顆粒球症. 〔重大な副作用(外国)〕肝障害(エイズ,悪性腫瘍の患者での黄疸,肝炎,胆汁うっ滞,肝壊死の報告). 〔その他の副作用〕肝機能障害,過敏症,しゃっくり,下痢,頭重感,倦怠感,手指のこわばり,腎機能障害,好酸球増多,浮腫,乏尿,熱感,.

〔妊〕類似化合物で催奇形作用.母乳中に移行.

〔小児〕安全性は確立されていない.

〔備〕(注)生理食塩液溶液のためアムホテリシンB注との混合で白濁.

〔作用機序〕
真菌細胞膜の成分であるエルゴステロール生合成を阻害し,更に細胞膜の物性の変化を起こし、透過性その他真菌細胞の膜機能を障害する.

〔体内動態〕
Cmax:0.92μg/mL,
Tmax:1.4〜1.7hr(50mg p.o.)
t1/2:約30hr
Vd:45.8L(i.v.)
CL:0.97L/hr(i.v.)
血漿たん白結合率:12.1%
尿中排泄率:71.8%(i.v., 5day)
主な代謝物:1,2,4-トリアゾール

mw:306.27
mp:137〜141℃
★白色〜微黄白色.結晶性粉末.わずかに特異臭.
pKa:1.81
★溶けにくい.
油水分配係数:
 2.46(n-オクタノール/pH3)
 2.82(n-オクタノール/pH8)

fluconazole
(FLCZ)

ジフルカン
Diflucan
(ファイザー)
―カプセル:50mg, 100mg
―注:50mL中50mg, 100mg 100mL中200mg
pH:5.0〜7.0
浸透圧比(生理食塩液対比):約1

◆使用上の注意改定指示
H14/07/10

イトラコナゾール

〔効〕主な適応症:深在性真菌症,表在性皮膚真菌症,深在性皮膚真菌症(白癬,カンジダ症).

〔用〕(内)深在性真菌症,深在性皮膚真菌症:100〜200mgを1日1回,表在性皮膚真菌症:50〜100mgを1日1回.

〔禁〕シサプリド,テルフェナジン,アステミゾールを投与中の患者.トリアゾラムを投与中の患者.本剤に対して過敏症,重篤な肝疾患,妊娠又は妊娠している可能性のある婦人.

〔慎〕薬物過敏症の既往歴,アレルギー既往歴,肝障害,腎障害,高齢者.

〔相〕併用禁忌:テルフェナジン,アステミゾール(まれにQT延長,心室性不整脈),トリアゾラムの血中濃度上昇. 併用注意:ビンカアルカロイド,シンバスタチン,ミダゾラム,シクロスポリン,ジゴキシン,ワルファリンの作用増強.リファンピシン・フェニトインによる本剤の作用減弱,キニジン,インジナビル,サキナビル,ジヒドロピリジン系Ca拮抗薬,リトナビル.

〔副〕〔重大な副作用〕急性心不全,肝障害. 〔重大な副作用(海外)〕皮膚粘膜眼症候群. 〔その他の副作用〕消化器症状,腎障害,白血球減少,血小板減少,耳鳴,浮腫.

〔妊〕ラットで催奇形性作用:投与しない.乳汁中へ移行:投与しない.

〔小児〕有益性が危険性を上まわる場合のみ.

〔服薬指導〕(内)食直後に服用(食事により吸収増).

〔作用機序〕
真菌の細胞膜の主要構成脂質であるエルゴステロールの生合成酵素(チトクロムP450)の阻害.真菌のチトクロムP450に選択性が高く,哺乳類のチトクロムP450にはほとんど作用しない.

〔体内動態〕
Cmax:37.0ng/mL,
Tmax:4.4〜4.8hr(50mg p.o.)
Cmax:132.2ng/mL,
Tmax:4.4〜4.8hr(100mg p.o.)
t1/2:14〜28hr
血漿たん白結合率:約99.8%
尿中排泄率:約35%(代謝物を含むp.o., 7day)
主な代謝物:ジオキソランの酸化的開裂,活性代謝物ヒドロキシ体
食事の影響:
Cmax(空腹時) < Cmax(食後)

mw:705.64
mp:165〜169℃
★白色の粉末で,においはなく,味はない.
pKa:3.7
★ほとんど溶けない.
油水分配係数:
2×10^5(n-オクタノール/pH4.1)
4.63×10^5(n-オクタノール/pH8.1)

itraconazole
(ITCZ)

イトリゾール
Itrizole
(ヤンセン-協和発酵)
―カプセル:50mg

◆使用上の注意改定指示
H13/04/25

フルシトシン(局)

〔効〕主な適応症:真菌血症,真菌性髄膜炎,真菌性呼吸器感染症,黒色真菌症,尿路真菌症,消化管真菌症.

〔用〕(内)(1)真菌血症,真菌性髄膜炎,真菌性呼吸器感染症,黒色真菌症:1日100〜200mg/kgを4回に分服. (2)尿路真菌症,消化管真菌症:1日50〜100mg/kg.

〔禁〕本剤過敏歴,妊婦・妊娠の可能性.

〔慎〕血液障害・その既往歴,腎・肝障害,薬物過敏歴.

〔相〕併用注意:放射線治療,骨髄抑制誘起薬剤で骨髄抑制を増強.

〔副〕〔重大な副作用(国内)〕汎血球減少. 〔重大な副作用(外国)〕腎不全,無顆粒球症. 〔その他の副作用〕貧血,白血球減少,顆粒球減少,血小板減少,腎機能障害,肝機能障害,下痢,頭痛,しびれ感,視力低下,幻覚,難聴,傾眠,不随意運動,けいれん,過敏症,血清K・Ca・P値の低下.

〔貯〕遮光,防湿.

〔作用機序〕
真菌細胞に取り込まれたのちシトシン脱アミノ酵素により5-FUとなり,F-dUMPに転換してdUMPと拮抗してチミジル酸合成を抑制してDNA合成を阻害する.またRNAに取り込まれRNAの機能障害を起こす.

〔体内動態〕
Cmax:約25μg/mL,
Tmax:1hr(1.5g p.o.)
t1/2:約3.3hr
F:84%
Vd:0.68L/kg
CL:1.7mL/min/kg
血漿たん白結合率:3〜4%
治療域血漿中濃度:10〜40μg/mL以上
尿中排泄率:90%(1.5g p.o., 24hr)
主な代謝物:大部分未変化体で排泄

mw:129.09
mp:約295℃(分解)
★白色の結晶性粉末.においはない.
pKa:2.87, 11.02
★やや溶けにくい.

flucytosine
(5-FC)

アンコチル
Ancotil
(ロシュ)
―錠(劇):500mg
―顆粒(劇):1g中500mg

アルシトシン, ココール, ドメラジン.

ミコナゾール(局)

〔効〕主な適応症:真菌血症,肺真菌症,消化管真菌症,尿路真菌症,真菌髄膜炎.

〔用〕(内)点滴静注:初回200mg,以後1回200〜400mgを1日1〜3回,30〜60分以上かける.髄膜炎は髄腔内注入を併用.<調製法>1Aを200mL以上の生食注又は5%ブドウ糖注に希釈.髄腔内注:1日1回5〜20mgを1〜7日毎に注入.

〔禁〕本剤及びポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60過敏歴,テルフェナジン・アステミゾール投与中.妊婦,妊娠の可能性.

〔慎〕本人・血族にアレルギー体質,薬物過敏歴,トリアゾラム・シサプリド投与中.

〔相〕併用禁忌:テルフェナジン,アステミゾール(QT延長,心室性不整脈). 併用注意:血糖降下剤(経口),フェニトイン,ワルファリン(これらの薬剤の作用増強),トリアゾラム(トリアゾラムの血中濃度上昇),シサプリド(QT延長,心室性不整脈).

〔副〕〔重大な副作用〕ショック. 〔その他の副作用〕過敏症,貧血,白血球減少,血小板減少,悪心,下痢,肝機能障害,腎機能障害,静脈炎,血圧低下,期外収縮・熱感,血管痛,低ナトリウム血症.

〔妊〕母乳中に移行.

〔備〕(1)希釈せず急速静注で一過性の頻脈・不整脈. (2)溶解補助剤としてポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60を含有するのでショック注意.

〔作用機序〕
真菌細胞膜の成分であるエルゴステロール生合成を阻害し,更に細胞膜の物性の変化を起こし,透過性その他真菌細胞の膜機能を障害する.

〔体内動態〕
Cmax:0.96〜3.5μg/mL,
Tmax:1hr(200〜600mg d.i., 1hr)
血漿たん白結合率:約98%

mw:416.13
mp:84〜87℃
★白色〜微黄白色の結晶性の粉末で,わずかに特異なにおいを有し,味はない.
★ほとんど溶けない.

miconazole
(MCZ)

フロリードF
Florid F
(持田)
―注(劇):20mL中200mg
添加物:ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60
pH:3.9〜4.9
浸透圧比(生理食塩液対比):0.05〜0.2

アムリードD, ニトコナゾン, コランゾール, ピナベルム, フェミナゾール, フォリナード, ミコウィン.

◆使用上の注意改定指示
H13/03/26(1)
H13/03/26(2)
H13/10/17(1)
H13/10/17(2)


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