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ベンゾジアゼピン類


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名称及び製剤 治療に関する項目 使用上の注意に関する項目 作用機序と体内動態 化学構造及び物性
アルプラゾラム

〔効〕(1)心身症(胃・十二指腸潰瘍,過敏性大腸症候群). (2)自律神経失調症における不安・緊張・抑うつ・睡眠障害.

〔用〕(内)1日1.2mgを3回に分服,1日2.4mgまで.高齢者:1回0.4mgを1日1〜2回,1日1.2mgまで.

〔禁〕急性狭隅角緑内障,重症筋無力症,本剤過敏歴.

〔慎〕心・肝・腎障害,脳器質障害,小児,高齢者,衰弱者,中等度・重篤な呼吸不全者.

〔相〕併用禁忌:インジナビル,ネルフィナビル,リトナビルで作用増強. 併用注意:(1)中枢神経抑制薬,MAO阻害薬,飲酒で作用増強. (2)シメチジンで本剤の血中濃度上昇. (3)カルバマゼピンで作用減弱. (4)イソプラミン,デシプラミンで併用薬の血中濃度上昇.

〔副〕〔重大な副作用〕大量連用により薬物依存,投与量急減時禁断症状,精神障害者で刺激興奮,呼吸抑制,アナフィラキシー様症状. 〔その他の副作用〕錯乱,眠気,眩暈・ふらつき,頭痛,構音障害,不眠,焦燥感,霧視,複視,肝障害,動悸,口渇,悪心・嘔吐,食欲不振,腹痛,腹部不快感,便秘,下痢,発疹,そう痒感,筋緊張低下症状,発汗.

〔高齢〕運動失調が現れやすい.

〔乳〕投与しないことが望ましい.

〔服薬指導〕眠気,注意力・集中力・反射機能の低下→自動車の運転などの危険な機械操作を避ける.

〔作用機序〕
中枢のGABAA受容体サブユニットに結合しGABAの親和性を増大してCl(-)の透過性を増強することで神経を過分極状態にし,神経細胞膜の興奮性を抑制する.

〔体内動態〕
Cmax:6.8ng/mL,
Tmax:約2hr(0.4mg p.o.)
t1/2:約14hr
F:92%
Vd:0.72L/kg
CL:0.74mL/min/kg
血漿たん白結合率:79.5%
尿中排泄率:79%(14day)
主な代謝物:α-hydroxy体, benzophenone体

mw:308.77
mp:228〜232℃
★白色の結晶又は結晶性粉末.においはない.
pKa:2.6
★ほとんど溶けない.

alprazolam
コンスタン
Constan
(武田)
ソラナックス
Solanax
(住友,アップジョン)
―錠:0.4mg, 0.8mg

カームダン, メデポリン, ワイドスロー

エチゾラム

〔効〕〔用〕(内)(1)神経症・うつ病:1日3mgを3回に分服. (2)心身症・頸椎症・腰痛症・筋収縮性頭痛:1日1.5mg3回に分服. (3)睡眠障害:1日1〜3mgを就寝前服用,いずれも高齢者は1.5mgまで.

〔禁〕急性狭隅角緑内障,重症筋無力症.

〔慎〕心・肝・腎障害,脳器質障害,小児,高齢者,衰弱者,中等度・重篤な呼吸不全者.

〔相〕併用注意:中枢神経抑制薬,MAO阻害薬,飲酒で作用増強.

〔副〕〔重大な副作用〕大量連用により薬物依存,投与量急減時禁断症状,精神障害者で刺激興奮・錯乱,呼吸抑制,炭酸ガスナルコーシス. 〔その他の副作用〕眠気,ふらつき,眩暈,歩行失調,頭痛・頭重,言語障害,健忘,不眠,酩酊感,興奮,焦躁,振戦,霧視,肝障害,呼吸困難,動悸,立ちくらみ,口渇,悪心・嘔気,食欲不振,胃・腹部不快感,嘔吐,腹痛,便秘,下痢,発疹,蕁麻疹,そう痒感,倦怠感,脱力感,易疲労感,筋弛緩,発汗,排尿障害,浮腫,鼻閉.

〔高齢〕〔乳〕アルプラゾラムに準ずる.

〔貯〕遮光.

〔服薬指導〕眠気,注意力・集中力・反射機能の低下→自動車の運転などの危険な機械操作を避ける.

〔作用機序〕
ベンゾジアゼピン系薬物と同様の中枢神経抑制作用を持つ.REM睡眠抑制,γ-固縮(Sherrington型去脳)だけでなくα-固縮(Pollock-Davis型虚血性去脳)の強力な筋緊張緩解作用がある.

〔体内動態〕
Cmax:25ng/mL(2mg p.o.)
Tmax:3hr(2mg p.o.)
t1/2:6hr
尿中排泄率:54%
主な代謝物:1位メチル基の水酸化体, 8位エチル基の水酸化体, 両基の水酸化体及びこれらのグルクロン酸抱合体.

mw:342.85
mp:146〜149℃
★白色〜微黄白色の結晶性粉末で,におい及び味はない.
pKa:2.6
★ほとんど溶けない.

etizolam
デパス
Depas
(吉富)
―細粒:1g中10mg
―錠:0.5mg, 1mg

アロファルム, エチカーム, カプセーフ, グペリース, サイラゼパム, セデコパン, デゾラム, デムナット, ノンネルブ, パルギン, メディピース

◆使用上の注意改定指示
H13/03/26
H13/08/21
H14/01/09
H15/02/12

オキサゾラム(局)

〔効〕神経症における不安・緊張・抑うつ・睡眠障害,心身症における身体症候及び不安・緊張・抑うつ,麻酔前投与.

〔用〕(内)1回10〜20mgを1日3回,麻酔前1〜2mg/kgを手術前.

〔禁〕急性狭隅角緑内障,重症筋無力症,本剤過敏歴.

〔慎〕心・肝・腎障害,脳器質障害,小児,衰弱者,中等度以上の呼吸不全,高齢者.

〔相〕併用注意:飲酒,中枢神経抑制薬,抗うつ薬,MAO阻害薬で作用増強.

〔副〕〔重大な副作用〕依存性. 〔その他の副作用〕眠気,ふらつき,眩暈,頭痛,不眠,舌のもつれ,いらいら.麻酔前投与で頻脈,悪心,便秘,食欲不振,胃部不快感,下痢,口渇,嘔吐,発疹,筋緊張低下症.

〔妊〕授乳を避ける.

〔貯〕遮光.

〔服薬指導〕自動車の運転などの危険な機械作業を避ける.

〔作用機序〕
中枢のGABAA受容体サブユニットに結合しGABAの親和性を増大してCl(-)の透過性を増強することで神経を過分極状態にし,神経細胞膜の興奮性を抑制する.

〔体内動態〕
Cmax:97.96ng/mL,
Tmax:8.22hr(20mg p.o.)
t1/2:55.86hr
尿中排泄率:約80%(10mg p.o., 24hr)
主な代謝物:N-desmethyl-diazepam

mw:328.80
mp:185〜189℃(分解)
★白色〜ほとんど白色の結晶又は結晶性粉末.におい及び味はほとんどない.
pKa:5.61
★ほとんど溶けない.

oxazolam
セレナール
Serenal
(三共)
―散,細粒:10%
―錠:5mg, 10mg, 20mg
―カプセル:10mg

セルメート, ソラキオナート, トッカータ, ネブスン, ペルサール

クロキサゾラム(局)

〔効〕(1)神経症,心身症における身体症候並びに不安・緊張・抑うつ・強迫・恐怖・睡眠障害. (2)術前の不安除去.

〔用〕(内)鎮静:1日3〜12mgを3回に分服. 麻酔前投与:0.1〜0.2mg/kg.

〔禁〕〔慎〕〔相〕エチゾラムに準ずる.

〔副〕〔重大な副作用〕大量連用により薬物依存,投与量急減時禁断症状.精神障害者で刺激興奮・不眠. 〔その他の副作用〕眠気,ふらつき,眩暈,頭痛・頭重,見当識障害,運動失調,不眠,舌のもつれ,視覚異常,焦燥感,多弁,振戦,肝障害,立ちくらみ・低血圧,動悸,悪心・嘔吐,食欲不振,便秘,胃部不快感,口渇,下痢,腹痛,発疹,倦怠感,脱力感,性欲減退,尿失禁,意欲減退,頻尿.

〔高齢〕〔乳〕アルプラゾラムに準ずる.

〔貯〕遮光.

〔服薬指導〕眠気,注意力・集中力・反射機能の低下→自動車の運転などの危険な機械操作を避ける.

〔作用機序〕
中枢のGABAA受容体サブユニットに結合しGABAの親和性を増大してCl(-)の透過性を増強することで神経を過分極状態にし,神経細胞膜の興奮性を抑制する.

mw:349.22
mp:200℃(分解)
★白色の結晶又は結晶性粉末.におい及び味はない.
pKa:7.10
★ほとんど溶けない.

cloxazolam
エナデール
Enadel
(ファイザー)

セパゾン
Sepazon
(三共)
―散:1g中10mg
―錠:1mg, 2mg

クロチアゼパム(局)

〔効〕(1)心身症(消化器疾患,循環器疾患)における身体症候,不安・緊張・心気・抑うつ・睡眠障害. (2)自律神経失調症における眩暈,肩こり,食欲不振. (3)麻酔前投薬.

〔用〕(内)1日15〜30mgを食後に分服. 麻酔前投与:10〜15mg.

〔禁〕〔慎〕エチゾラムに準ずる.

〔相〕エチゾラムに準ずる.

〔副〕〔重大な副作用〕大量連用により薬物依存,投与量急減時禁断症状. 〔その他の副作用〕眠気,ふらつき,眩暈,歩行失調,霧視,頭痛・頭重,振戦,手足のしびれ,舌のもつれ,肝障害,耳鳴,血圧低下,立ちくらみ,頻脈,悪心・嘔吐,食欲不振,黄疸,胃痛,便秘,口渇,発疹,かゆみ,易疲労,倦怠感,脱力感,筋痛,関節痛,浮腫.

〔高齢〕〔乳〕アルプラゾラムに準ずる.

〔貯〕遮光.

〔服薬指導〕眠気,注意力・集中力・反射機能の低下→自動車の運転などの危険な機械操作を避ける.

〔作用機序〕
中枢のGABAA受容体サブユニットに結合しGABAの親和性を増大してCl(-)の透過性を増強することで神経を過分極状態にし,神経細胞膜の興奮性を抑制する.

〔体内動態〕
Tmax:1〜1.5hr
t1/2:4〜5hr
尿中排泄率:約33%

mw:318.83
mp:106〜109℃
★白色〜淡黄白色の結晶又は結晶性粉末,においはなく,味はわずかに苦い.
pKa:4.11
★ほとんど溶けない.

clotiazepam
リーゼ
Rize
(吉富)
―顆粒:1g中100mg
―錠:5mg, 10mg

イソクリン, エモレックス, ナオリーゼ, ニラタック, ノーベルミン, ベストマーゲ, リリフター.

◆使用上の注意改定指示
H13/07/04

クロルジアゼポキシド(局)

〔効〕(1)神経症:不安・緊張・抑うつ. (2)高血圧症,動脈硬化症,肺結核,胃・十二指腸潰瘍,甲状腺機能亢進症,月経前・分娩前,術前・術後:不安・緊張・抑うつ. (3)うつ病における不安・緊張. (4)てんかん性精神障害.

〔用〕(内)1日20〜60mgを2〜3回食後に分服.小児:1日10〜20mgを2〜4回に分服.

〔禁〕急性狭隅角緑内障,重症筋無力症.

〔慎〕心・肝・腎障害,脳器質障害,乳幼児,高齢者,衰弱者,中等度以上の呼吸不全.

〔相〕エチゾラムに準ずる.

〔副〕〔重大な副作用〕大量連用により薬物依存,投与量急減時禁断症状,精神障害者で刺激興奮・錯乱,呼吸抑制. 〔その他の副作用〕眠気,ふらつき,眩暈,歩行失調,頭痛,多幸症,黄疸,顆粒球減少,白血球減少,血圧低下,悪心,便秘,口渇,発疹,光線過敏症,倦怠感,脱力感,浮腫.

〔乳〕アルプラゾラムに準ずる.

〔貯〕遮光.

〔服薬指導〕眠気,注意力・集中力・反射機能の低下→自動車の運転などの危険な機械操作を避ける.

〔作用機序〕
中枢のGABAA受容体サブユニットに結合しGABAの親和性を増大してCl(-)の透過性を増強することで神経を過分極状態にし,神経細胞膜の興奮性を抑制する.
大脳辺縁系,特に扁桃核,海馬を抑制し,不安・緊張などの情動異常を改善する.
脳幹網様体-新皮質系に対する直接作用は少なく意識水準には影響を与えない.

〔体内動態〕
t1/2:6.6〜28hr
F:100%
Vd:0.3L/kg
CL:0.54mL/min/kg
血漿たん白結合率:94〜97%
尿中排泄率:0.51〜1.3%(100mg p.o., 48hr)

mw:299.76
mp:約240℃(分解)
★白色〜淡黄色の結晶又は結晶性粉末で,においはなく,味は苦い.
pKa:4.74
★ほとんど溶けない.

chlordiazepoxide
コントール
Contol
(武田)
バランス
Balance
(山之内)
―散:1g中10mg, 100mg
―錠:5mg, 10mg

コンスーン, トラキパール, リサチーフ

ジアゼパム(局)

〔効〕(1)神経症における不安・緊張・抑うつ. (2)うつ病における不安・緊張. (3)心身症(消化器疾患,循環器疾患,自律神経失調症,更年期障害,腰痛症,頸肩腕症候群)における不安・緊張・抑うつ及び身体症候. (4)脳脊髄疾患に伴う筋けいれん・疼痛. (5)麻酔前投薬. (6)小児の熱性けいれん及びけいれん発作の改善.

〔用〕(内)成人:1日4〜20mgを2〜4回に分服. 外来患者は1日15mgまで. 筋けいれん:1日6〜40mgを3〜4回に分服. 小児:1日量3歳以下1〜5mg, 4〜12歳2〜10mgを1〜3回に分服. 坐剤1日1〜2回,1回0.4〜0.5mg/kgを直腸内に挿入. 1日1mg/kgを超えないこと(小児).

〔禁〕急性狭隅角緑内障,重症筋無力症,未熟児・新生児. (注)ショック,昏睡,バイタルサインの悪い急性アルコール中毒.

〔慎〕エチゾラムに準ずる.ただし小児→乳幼児.他に(注)高度重症者,弱い呼吸予備力.

〔相〕併用禁忌:リトナビルで作用増強. 併用注意:中枢神経抑制薬,MAO阻害薬,シメチジン,飲酒で作用増強,塩酸マプロチリン,ダントロレンナトリウム,フェノチアジン誘導体.

〔副〕〔重大な副作用〕大量連用により薬物依存,投与量急減時禁断症状,精神障害者で刺激興奮・錯乱,呼吸器疾患で呼吸抑制. 〔その他の副作用〕眠気,ふらつき,眩暈,歩行失調,頭痛,失禁,言語障害,振戦,多幸症,霧視,複視,黄疸,白血球減少,顆粒球減少,頻脈,血圧低下,悪心・嘔吐,食欲不振,便秘,口渇,発疹,倦怠感,脱力感,浮腫.

〔乳〕アルプラゾラムに準ずる.

〔貯〕遮光(シロップ).

〔服薬指導〕眠気,注意力・集中力・反射機能の低下→自動車の運転などの危険な機械操作を避ける.

〔作用機序〕
中枢のGABAA受容体サブユニットに結合しGABAの親和性を増大してCl(-)透過性を増強する.これにより神経細胞は過分極状態となり神経細胞膜の興奮性は抑制される.脳は常に活性化と抑制との動的な相互関係で成り立っており,抑制の調節をする最大の神経伝達物質はGABA(γ-アミノ酪酸)である.ベンゾジアゼピン系薬物の持つ筋弛緩,抗けいれん作用などはGABA作動性シナプス伝達の抑制を脊髄レベルで増強(シナプス前抑制の増強)したり,またシナプス後抑制といわれるシナプス後膜の過分極を起こすことによるとされている.

〔体内動態〕
Cmax:177ng/mL,
Tmax:1.5hr(10mg p.o.)
Cmax:321ng/mL,
Tmax:1.2hr(10mg 直腸)
Cmax:379ng/mL,
Tmax:1.54hr(小児, 0.5mg/kg 直腸)
t1/2:53.0hr(i.v.),
 26〜53hr(p.o.)
 32.8hr(小児, 直腸)
F:100%
Vd:1.1L/kg
CL:0.38mL/min/kg
血漿たん白結合率:96〜99.3%
治療域血漿中濃度:約0.5〜2.5μg/mL
尿中排泄率:1%以下
主な代謝物:N-desmethyldiazepam, N-methyldiazepam, oxazepam

 

mw:284.74
mp:130〜134℃
★白色〜淡黄色の結晶性粉末で,においはなく,味はわずかに苦い.
pKa:3.4
★ほとんど溶けない.

diazepam
セルシン
Cercine
(武田)
ホリゾン
Horizon
(山之内)
―散:1g中10mg
―錠:2mg, 5mg, 10mg
―シロップ:1mL中1mg
ダイアップ
Diapp
(和光堂)
―坐剤:4mg, 6mg, 10mg

オイホリン, コンディション, ジアパックス, セエルカム, セレナミン, セレンジン, ソナコン, パールキット, リリーゼン, リリバー, アゼジパミン

ダイアップ
Diapp
(和光堂)
―注:2mL中10mg, 1mL中5mg
pH:6.0〜7.0
浸透圧比(生理食塩液対比):27
添加物:安息香酸Na, 安息香酸, プロピレングリコール, 無水エタノール

 

〔効〕(1)次の不安・興奮・抑うつの軽減:麻酔前,麻酔導入時,麻酔中,術後,分娩時,不安神経症,ヒステリー,心気症,抑うつ状態,アルコール中毒,てんかん様重積状態,てんかん性もうろう状態,面接前処置. (2)小児の熱性けいれん,てんかんのけいれん発作.

〔用〕(1)(注)1回10mgを緩徐に静注(2分以上),筋注. (2)(外)1回0.4〜0.5mg/kg1日1〜2回,1日1mgまで.熱性けいれんは37.5℃を目安に投与.

 

フルジアゼパム(局)

〔効〕心身症(消化器疾患,高血圧症,心臓神経症)における不安・緊張・焦躁・抑うつ・易疲労性及び睡眠障害.自律神経失調症.

〔用〕(内)1日0.75mgを3回に分服.

〔禁〕〔慎〕ジアゼパムに準ずる.

〔相〕エチゾラムに準ずる.

〔副〕〔重大な副作用〕大量連用により薬物依存,投与量急減時禁断症状.精神障害者で刺激興奮・錯乱. 〔その他の副作用〕眠気,眩暈・ふらつき,頭痛・頭重,発揚,焦躁感,振戦,ぼんやり,起床時不快感,視調節障害,複視,羞明,立ちくらみ,譫妄,物忘れ,不眠,多夢,言語障害,肝障害,口渇,食欲不振,悪心・嘔気,腹部不快感・膨満感,便秘,下痢,軟便,流涎増加,胸やけ,発疹,そう痒,疲労・倦怠・脱力感,筋弛緩,性欲減退,排尿困難,嗄声,喉のつまり感,舌先のぴりぴり感,手のしびれ,発汗,微熱,腋窩のはれ,尿失禁,月経前緊張,抜毛.

〔乳〕アルプラゾラムに準ずる.

〔服薬指導〕眠気,注意力・集中力・反射機能の低下→自動車の運転などの危険な機械操作を避ける.

〔作用機序〕
中枢のGABAA受容体サブユニットに結合しGABAの親和性を増大してCl(-)の透過性を増強する.これにより神経細胞は過分極状態となり神経細胞膜の興奮性は抑制される.

〔体内動態〕
Cmax:5.8ng/mL,
Tmax:1hr(0.25mg p.o.)
t1/2:23hr
主な代謝物:1-脱メチルフルジアゼパム, 3-ヒドロキシフルジアゼパム, 1-脱メチル-3-ヒドロキシフルジアゼパム及び上記の抱合体

mw:302.74
mp:91〜94℃
★白色〜淡黄色の結晶又は結晶性の粉末で,においはない.
pKa:2.51
★ほとんど溶けない.

fludiazepam
エリスパン
Erispan
(住友)
―細粒:1g中1mg
―錠:0.25mg
ブロマゼパム(局)

〔効〕〔用〕(内)(1)神経症・うつ病:1日6〜15mgを2〜3回に分服. (2)心身症・自律神経失調症:1日3〜6mgを2〜3回に分服. (3)麻酔前投薬:1回5mg. (外)麻酔前投薬:1回3mg.

〔禁〕〔慎〕ジアゼパムに準ずる.

〔相〕エチゾラムに準ずる.

〔副〕〔重大な副作用〕大量連用により薬物依存,投与量急減時禁断症状,精神障害者で刺激興奮・錯乱. 〔その他の副作用〕眠気,ふらつき,眩暈,興奮,気分高揚,歩行失調,不眠,頭痛,性欲への影響,振戦,構音障害,白血球減少,肝障害,血圧低下,口渇,食欲不振,悪心,便秘,胃部不快感,発疹,そう痒感,排尿困難,疲労感,尿失禁,頻尿,脱力感,視覚障害,胸部圧迫感,四肢冷感,咽喉閉塞感.

〔高齢〕〔乳〕〔小児〕アルプラゾラムに準ずる.

〔貯〕(細粒)遮光, (坐剤)冷所.

〔服薬指導〕眠気,注意力・集中力・反射機能の低下→自動車の運転などの危険な機械操作を避ける.

〔作用機序〕
中枢のGABAA受容体サブユニットに結合しGABAの親和性を増大してCl(-)の透過性を増強する.これにより神経細胞は過分極状態となり神経細胞膜の興奮性は抑制される.

〔体内動態〕
t1/2:8〜9hr(5mg p.o.)
尿中排泄率:70〜80%(72hr)
主な代謝物:3-OH-2-(2-アミノ-5-ブロモベンゾイル)ピリジン

mw:316.16
mp:242〜250℃(分解)
★白色〜帯淡黄白色の結晶又は結晶性粉末で,においはない.味はない.
★極めて溶けにくい.

bromazepam
レキソタン
Lexotan
(ロシュ,エーザイ)
―細粒:1g中10mg
―錠:1mg, 2mg, 5mg
セニラン
Seniran
(小玉)
―細粒:1g中10mg
―錠:2mg, 3mg, 5mg
―坐剤:3mg
メダゼパム(局)

〔効〕次の不安・緊張・抑うつ:神経症,心身症(消化器疾患,循環器疾患,内分泌系疾患,自律神経失調症における身体症候).

〔用〕(内)1日10〜30mgを食後に分服.

〔禁〕〔慎〕ジアゼパムに準ずる.

〔相〕エチゾラムに準ずる.

〔副〕〔重大な副作用〕大量連用により薬物依存,投与量急減時禁断症状,精神障害者で刺激興奮・錯乱. 〔その他の副作用〕眠気,ふらつき,眩暈,歩行失調,頭重,気分高揚調節障害,振戦,しびれ,浅眠多夢,言語障害,肝障害,白血球・赤血球の減少,発汗,熱感,のぼせ,食欲不振,便秘,下痢,悪心・嘔吐,胸やけ,口渇,発疹,筋弛緩,易疲労感,浮腫,性欲への影響,生理異常,性欲への影響,尿たん白.

〔高齢〕〔乳〕アルプラゾラムに準ずる.

〔貯〕遮光, (細粒)防湿

〔服薬指導〕眠気,注意力・集中力・反射機能の低下→自動車の運転などの危険な機械操作避ける.

〔作用機序〕
中枢のGABAA受容体サブユニットに結合しGABAの親和性を増大してCl(-)の透過性を増強する.これにより神経細胞は過分極状態となり神経細胞膜の興奮性は抑制される.

〔体内動態〕
Cmax:0.14〜0.26μg/mL,
Tmax:0.5〜1.5hr(10mg p.o.)
血漿たん白結合率:99.3%
尿中排泄率:49〜75%
主な代謝物:グルクロン酸抱合体

mw:270.76
mp:101〜104℃
★白色〜淡黄色の結晶性粉末.においはない.
pKa:6.3
★ほとんど溶けない.

medazepam
ノブリウム
Nobrium
(ロシュ)
レスミット
Resmit
(シオノギ)
―錠:2mg, 5mg, 10mg

セレミット, トランキラックス, ナーシス

ロフラゼプ酸エチル

〔効〕神経症及び心身症(胃・十二指腸潰瘍,慢性胃炎,過敏性腸症候群,自律神経失調症)における不安・緊張・抑うつ・睡眠障害.

〔用〕1日2mgを1〜2回に分服.

〔禁〕ベンゾジアゼピン系過敏症.急性狭隅角緑内障,重症筋無力症.

〔慎〕心・肝・腎障害,脳の器質的障害,乳・幼・小児,高齢者,衰弱者.中等度又は重篤な呼吸不全のある患者.

〔相〕併用注意:(1)次の薬剤との併用及び飲酒で作用増強:フェノチアジン系薬,バルビツール酸系などの中枢神経抑制薬,MAO阻害薬. (2)シメチジンとの併用で本剤の血中濃度上昇. (3)アルコール. (4)四環系抗うつ剤.

〔副〕〔重大な副作用〕大量連用で薬物依存,投与量の急減時に禁断症状,精神障害者で刺激興奮・錯乱.幻覚,呼吸抑制. 〔その他の副作用〕眠気,頭がボーッとする,眩暈,ふらつき,頭痛,霧視,舌のもつれ,しびれ感,不眠,いらいら感,複視,耳鳴,言語障害,味覚異常,倦怠感,脱力感,易疲労感,筋弛緩,性欲減退,尿ウロビリノーゲン陽性,発赤,冷感,いびき.発疹,皮膚そう痒感,残尿感,健忘,白血球減少,好酸球増多,GOT・GPT・γ-GTP上昇,LDH上昇,貧血,頻尿,腹痛,食欲不振,嘔気,便秘,口渇,胃痛,心窩部痛,胸やけ,下痢,口内炎.

〔高齢〕〔乳〕アルプラゾラムに準ずる.

〔服薬指導〕眠気,注意力・集中力・反射機能の低下→自動車の運転などの危険な機械操作を避ける.

〔作用機序〕
中枢のGABAA受容体サブユニットに結合しGABAの親和性を増大してCl(-)の透過性を増強する.これにより神経細胞は過分極状態となり神経細胞膜の興奮性は抑制される.鎮静作用,意識水準の低下,筋弛緩作用及び協調運動抑制作用は弱く抗けいれん作用が強い.

〔体内動態〕
Cmax:50ng/mL,
Tmax:約1.2hr(1mg p.o.)
t1/2:122hr
血漿たん白結合率:99%
尿中排泄率:62.7%(5day)
主な代謝物:活性代謝物M-1(エチルエステル基が加水分解されたカルボン酸体)及びM-2(M-1の脱炭酸体)

mw:360.77
mp:約199℃(分解)
★白色の結晶性粉末.においなし.
pKa:0.5, 11.2
★ほとんど溶けない.

ethyl loflazepate
メイラックス
Meilax
(明治)
―錠:1mg, 2mg
―顆粒:10mg
ロラゼパム(局)

〔効〕(1)神経症における不安・緊張・抑うつ. (2)心身症(自律神経失調症,心臓神経症)における身体症候.不安・緊張・抑うつ.

〔用〕(内)1日1〜3mgを2〜3回に分服.

〔禁〕〔慎〕ジアゼパムに準ずる.

〔相〕エチゾラムに準ずる.

〔副〕〔重大な副作用〕大量連用により薬物依存,投与量急減時禁断症状.精神障害者で刺激興奮・錯乱. 〔重大な副作用(類薬)〕他のベンゾジアゼピン系化合物で呼吸抑制. 〔その他の副作用〕眠気,ふらつき,眩暈,立ちくらみ,頭重・頭痛,頭部圧迫感,耳鳴,不眠,動悸,歩行失調,複視,霧視,舌のもつれ,血圧低下,悪心,嘔吐,下痢,便秘,食欲不振,口渇,胃部不快感,胃部膨満感,上腹部痛,胸やけ,そう痒感,発疹,過敏症,倦怠感,脱力感.

〔高齢〕〔乳〕アルプラゾラムに準ずる.

〔貯〕遮光.

〔服薬指導〕眠気,注意力・集中力・反射機能の低下→自動車の運転などの危険な機械操作を避ける.

〔作用機序〕
中枢のGABAA受容体サブユニットに結合しGABAの親和性を増大してCl(-)の透過性を増強する.これにより神経細胞は過分極状態となり神経細胞膜の興奮性は抑制される.

〔体内動態〕
Tmax:約2hr
t1/2:約12hr
F:93%
Vd:1.3L/kg
CL:1.1mL/min/kg
血漿たん白結合率:91%
治療域血漿中濃度:5〜18ng/mL
尿中排泄率:1%以下(p.o., 72hr)
主な代謝物:グルクロン酸抱合体

mw:321.16
mp:約165℃
★白色の結晶性粉末で,におい及び味はなく,光によって徐々に着色する.
pKa:1.3, 11.5
★ほとんど溶けない.

lorazepam
ワイパックス
Wypax
(日本ワイス-山之内)
―錠:0.5mg, 1mg

アズロゲン, シンプレックス, ユーパン, ロコスゲン

塩酸ヒドロキシジン(局)
パモ酸ヒドロキシジン(局)

〔効〕〔用〕(内)(1)蕁麻疹,皮膚疾患に伴うそう痒:1日50〜75mgを2〜3回に分服. (2)神経症における不安・緊張・焦躁:1日75〜150mgを3〜4回食後に分服. (注)神経症における不安・緊張・焦躁,麻酔前投薬,術前・術後の悪心・嘔吐の防止:1回50〜100mgを4〜6時間ごとに筋注.1回25〜50mgを4〜6時間ごとに静注(25mg/分以下)・点滴静注,1回100mgまで.

〔禁〕本剤過敏症.

〔慎〕けいれん性疾患・その既往歴.

〔相〕併用注意:バルビツール酸誘導体・麻酔剤・麻薬系鎮痛剤などの中枢神経抑制薬,飲酒で相互に作用増強.

〔副〕眠気,倦怠感,眩暈,不安,口渇,食欲不振,胃部不快感,悪心,蕁麻疹,発疹.

〔貯〕(ドライシロップ)遮光.

〔服薬指導〕眠気→自動車の運転などの危険な機械操作を避ける.

〔作用機序〕
抗ヒスタミン作用により視床,視床下部,大脳辺縁系を抑制することで静穏作用を示す.


塩酸ヒドロキシジン(局)

mw:447.84
mp:196〜204℃(分解)
★白色の結晶性粉末.においはなく,味は苦い.
pKa:2.13, 7.13
★極めて溶けやすい.


パモ酸ヒドロキシジン(局)

mw:763.29
mp:196〜204℃
★淡黄色の結晶性粉末で,においはなく,味はわずかに苦い.
★ほとんど溶けない.

hydroxyzine HCl, hydroxyzine pamoate
アタラックス
Atarax
(ファイザー)
―錠:10mg, 25mg, 50mg(塩酸塩)
―注:1mL中25mg, 50mg(塩酸塩)
アタラックスP
Atarax P
(ファイザー)
―散:1g中100mg(パモ酸塩)
―カプセル:25mg, 50mg(パモ酸塩)
―シロップ:1mL中5mg(パモ酸塩)
pH:3.0〜5.0
浸透圧比(生理食塩液対比):0.8(25mg), 1.0(50mg)
添加物:ベンジルアルコール

ジスロン, タランキジャスト, ハタナジン, ボブスール

◆使用上の注意改定指示
H14/10/30


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