新着ページ - 更新ページ - 全文検索 - 識別記号で検索 - アンケート
必ず「利用上の注意」をお読みになり、同意された方のみご利用ください。

ホーム > 循環器官用薬 > 心疾患治療薬 >
強心配糖体


〜 広告 〜

名称及び製剤 治療に関する項目 使用上の注意に関する項目 作用機序と体内動態 化学構造及び物性
ジギトキシン(局)

〔効〕ジゴキシンに準ずる.

〔用〕(内)(1)比較的急速飽和:1日0.6mgを3回に分服,2〜3日継続. (2)緩徐飽和:1日0.3mgを3回に分服,4〜6日継続.飽和量1.2〜1.8mg. (3)維持:1日0.05〜0.1mg.
<小児>2歳以上0.02〜0.04mg/kg, 2歳以下0.04〜0.06mg/kgを1〜2日で投与.維持は飽和量の1/10を毎日投与.

〔濃〕14〜30ng/mL.

〔禁〕房室・洞房ブロック,ジギタリス中毒,閉塞性心筋疾患. 〔原則禁忌〕塩化スキサメトニウム投与中.

〔慎〕肝疾患,他はジゴキシンに準ずる.ただし,WPW症候群,血液透析は除く.

〔相〕〔原則併用禁忌〕塩化スキサメトニウム(併用により重篤な不整脈). 併用注意:(1)カリウム排泄型利尿薬(チアジド系利尿薬,エタクリン酸,クロルタリドン,フロセミド等),カルシウム剤,レセルピン系薬剤,アトロピン系薬剤,β-遮断薬,交感神経刺激薬,抗甲状腺製剤,キニジン(ジギタリス中毒を起こしやすい). (2)コレスチラミン(本剤の吸収を遅延又は減少,投与間隔をあける). (3)硫酸フラジオマイシン(類薬・ジゴキシンの吸収を遅延又は減少). (4)塩酸ベラパミル,ニフェジピン(類薬・血中ジゴキシン濃度が上昇). (5)甲状腺製剤(類薬・血中ジゴキシン濃度の低下).

〔副〕〔重大な副作用〕ジギタリス中毒:食欲不振,悪心,嘔吐,下痢,不整脈,頻脈,高度の徐脈,視覚異常(光がないのにちらちら見える,黄視,緑視,複視等),眩暈,頭痛,失見当識,錯乱,血小板減少. 〔その他の副作用〕発疹,蕁麻疹,紫斑,浮腫,女性化乳房,筋力低下.

〔貯〕遮光,気密容器(製品により異なる).

〔作用機序〕
心筋に直接作用して収縮力を高める.細胞膜に局在するNa(+),K(+)-ATPaseを阻害する.その結果Na(+)-Ca(2+)交換機構を介して細胞内Ca(2+)濃度を高める.

〔体内動態〕
Tmax:3〜4hr(10μg/kg p.o.)
t1/2:5〜7day
F:90%以上
Vd:0.54L/kg
CL:0.055mL/min/kg
血漿たん白結合率:97%
治療域血漿中濃度: ≦15〜35ng/mL
尿中排泄率:30%(3日間)
主な代謝物:ジゴキシン

mw:764.95
mp:256℃(分解)
★白色〜淡黄白色の結晶性粉末で,においはない.
[α]20D:+16〜+18°(クロロホルム)
★ほとんど溶けない.

digitoxin
ジギトキシン
(シオノギ,藤沢)
―散(劇):1g中0.1mg
―錠(劇):0.025mg, 0.1mg

ジゴキシン(局)

〔効〕(1)次の疾患に基づくうっ血性心不全(肺水腫,心臓喘息などを含む):先天性心疾患,弁膜疾患,高血圧症,心筋梗塞,狭心症などの虚血性心疾患,肺性心(肺血栓・塞栓症,肺気腫,肺線維症などによる),その他の心疾患(心膜炎,心筋疾患など),腎疾患甲状腺機能亢進症・低下症など. (2)心房細動・粗動による頻脈. (3)発作性上室性頻拍. (4)次の際の心不全及び各種頻脈の予防と治療:手術,急性熱性疾患,出産,ショック急性中毒.

〔用〕(内)急速飽和:初回0.5〜1mg,以後0.5mgを6〜8時間ごと服用,飽和量1〜4mg.維持量1日0.25〜0.5mg.小児:2歳以下0.06〜0.08mg/kg, 2歳以上0.04〜0.06mg/kgを1日3〜4回に分服.維持は飽和量の1/5〜1/3. (注)急速飽和:1回0.25〜0.5mgを2〜4時間ごとに静注,飽和量1〜2mg.維持量1日0.25mg. 小児:新生児・未熟児0.03〜0.05mg/kg, 2歳以下0.04〜0.06mg/kg, 2歳以上0.02〜0.04mg/kgを1日3〜4回に分割し静注・筋注.維持は飽和量の1/10〜1/5.

〔禁〕房室・洞房ブロック,ジギタリス中毒,閉塞性心筋疾患.(エリキシル,注射)ジスルフィラム,シアナミド投与中. 〔原則禁忌〕塩化スキサメトニウム投与中.カルシウム注射剤投与中.

〔慎〕急性心筋梗塞,心室性期外収縮,心膜炎,肺性心,WPW症候群,電解質異常(低カリウム血症,高カルシウム血症,低マグネシウム血症等),腎疾患,血液透析,甲状腺機能低下症・亢進症,高齢者.

〔相〕併用禁忌(エリキシル,注射):ジスルフィラム,シアナミド(本剤はエタノールを含有しているため,ジスルフィラム・シアナミド-アルコール反応を起こすことがある). 〔原則併用禁忌〕塩化スキサメトニウム(併用により重篤な不整脈).カルシウム注射剤(催不整脈作用は,心筋細胞内のカルシウム濃度に依存するため). 併用注意:(1)本剤の作用を増強するもの.インドメタシン,ジクロフェナク,メチアジン酸,抗コリン作用薬(アトロピン,プロパンテリン等),アムリノン,メタラミノール,アミオダロン,キニジン,ピルメノール,フレカイニド,ピルジカイニド,プロパフェノン,ベプリジル等,β-遮断薬(プロプラノロール,アテノロール,カルベジロール等),カリウム排泄型利尿薬(チアジド系利尿薬,エタクリン酸,クロルタリドン,フロセミド等),アセタゾラミド,スピロノラクトン,グアネチジン,レセルピン系薬剤,カルシウム拮抗薬,ポリスチレンスルホン酸塩,交感神経興奮薬(エピネフリン,オルシプレナリン,イソプレナリン等),副腎皮質ホルモン剤,ビタミンD製剤(カルシトリオール等),カルシウム剤,カルシウム含有製剤(高カロリー輸液等),ジスルフィラム,シクロスポリン,エリスロマイシン,クラリスロマイシン,テトラサイクリン,アムホテリシンB,エンビオマイシン,イトラコナゾール,スルファメトキサゾール・トリメトプリム. (2)本剤の作用を減弱するもの.カルバマゼピン,コレスチラミン,スクラルファート,水酸化アルミニウム,水酸化マグネシウム等,フラジオマイシン(内服),リファンピシン,サルファ剤:サラゾスルファピリジン. (3)抗甲状腺剤(甲状腺機能亢進の改善に伴い,本剤の血中濃度が上昇し作用が増強). (4)甲状腺製剤(甲状腺機能低下の改善に伴い,本剤の血中濃度が低下し作用が減弱). (5)スルピリド,ドンペリドン,メトクロプラミド,制吐剤(ジギタリス中毒の症状(悪心・嘔吐,食欲不振等)を不顕化). (6)へパリン(へパリンの作用を減弱). (7)塩酸ブピバカイン(塩酸ブピバカインの副作用を増強).

〔副〕〔重大な副作用〕高度の徐脈,二段脈,多源性心室性期外収縮,発作性心房性頻拍等,心室細動. 〔その他の副作用〕食欲不振,悪心・嘔吐,下痢等,視覚異常(光がないのにちらちら見える,黄視,緑視,複視等),眩暈,頭痛,失見当識,錯乱等,発疹,蕁麻疹,紫斑,浮腫等,女性化乳房,筋力低下.

〔高齢〕ジギタリス中毒が現れやすいので,少量から開始し,血中濃度等を監視するなど,観察を十分に行い,慎重に投与する.

〔妊〕有益性が危険性を上回る場合のみ.

〔小児〕ジギタリス中毒が現れやすい.

〔貯〕遮光,気密容器.

〔備〕過量投与時の処置
重篤な不整脈の治療法:徐脈性不整脈及びブロックにはアトロピン等が用いられる(徐脈性不整脈に通常用いられる交感神経刺激薬はジギタリス中毒に用いるべきではない).重篤な頻脈性不整脈が頻発するときは塩化カリウム,リドカイン,プロプラノロール等が用いられる.血清電解質:特に低カリウム血症に注意し,異常があれば補正する.腎機能:ジゴキシンは腎排泄型であるので腎機能を正常に保つ.血液透析は一般に無効である.

〔作用機序〕
心筋に直接作用して収縮力を高める.細胞膜に局在するNa(+),K(+)-ATPaseを阻害する.その結果Na(+)-Ca(2+)交換機構を介して細胞内Ca(2+)濃度を高める.

〔体内動態〕
Cmax:2.1ng/mL,
Tmax:1〜2hr(0.5mg p.o.)
t1/2:1.6day(i.v.)
F:70%
Vd:5〜10L/kg(i.v.)
CL:1.8mL/min/kg
血漿たん白結合率:23〜40%
治療域血漿中濃度:
 心不全 0.8〜1.8ng/mL
 心房細動1.0〜2.3ng/mL
尿中排泄率:60%(i.v., 1day)
主な代謝物:mono-及びbis-digoxigenindigitoxoside

mw:780.95
mp:230〜265℃(分解)
★無色〜白色の結晶又は白色の結晶性粉末で,においはない.
[α]25/546.1:+13.3〜+14.3°(ピリジン)
★ほとんど溶けない.

digoxin
ジゴシン
Digosin
(中外)
―散(劇):1g中1mg
―錠(劇):0.25mg
―エリキシル(劇):1mL中0.05mg
―注(劇):1mL中0.25mg
pH:6.5±1.0
可溶化剤:エタノール
溶解補助剤:プロピレングリコール
無痛化剤:ベンジルアルコール

デスラノシド(局)

〔効〕ジゴキシンに準ずる.

〔用〕(注)(1)急速飽和:初回0.4〜0.6mg,以後0.2〜0.4mgを2〜4時間ごとに静注・筋注.飽和量0.8〜1.6mg.新生児・未熟児は1日0.03〜0.05mg/kg, 2歳以下0.04〜0.06mg/kg, 2歳以上0.02〜0.04mg/kgを3〜4回に分割,2日で飽和. (2)比較的急速飽和:1日0.4〜0.6mgを効果発現まで2〜4日間. (3)維持:1日0.2〜0.3mg,小児は飽和量の1/4.

〔禁〕〔妊〕〔小児〕ジゴキシンに準ずる.

〔慎〕ジゴキシンに準ずる.ただし,血液透析,WPW症候群は除く.

〔相〕〔原則併用禁忌〕塩化スキサメトニウム. 併用注意:(1)ジギタリス中毒を起こしやすい(カリウム排泄型利尿薬(チアジド系利尿薬,エタクリン酸,クロルタリドン,フロセミド等),カルシウム剤,レセルピン系薬剤,アトロピン系薬剤,β-遮断薬,交感神経刺激薬,抗甲状腺薬,キニジン). (2)甲状腺製剤(デスラノシドの作用減弱). (3)塩酸ベラパミル,ニフェジピン(類似薬(ジゴキシン)の血中濃度上昇).

〔副〕〔重大な副作用〕ジギタリス中毒(食欲不振,悪心・嘔吐,下痢,不整脈,頻脈,高度の徐脈,視覚異常,めまい,頭痛,失見当識,錯乱). 〔その他の副作用〕ジゴキシンに準ずる.

〔貯〕遮光.

〔作用機序〕
心筋に直接作用して収縮力を高める.細胞膜に局在するNa(+),K(+)-ATPaseを阻害する.その結果Na(+)-Ca(2+)交換機構を介して細胞内Ca(2+)濃度を高める

〔体内動態〕
セジラニド注射液
t1/2:51hr(1.2mg i.v.)
治療域血漿中濃度:2.5ng/mL
中毒症状発現濃度:5ng/mL以上.
尿中排泄率:33%(24hr)

mw:943.09
mp:265〜268℃(分解)
★無色〜白色の結晶又は白色の結晶性粉末で,においはない.吸湿性.
[α]20D:+6.5〜+8.5°(無水ピリジン)
★ジギタリス葉(Digitalis lanata)より抽出した強心配糖体である.
★ほとんど溶けない.

deslanoside
デスラノシン
Deslanosin
(小林化工)
―注(劇):2mL中0.4mg
pH:5.0〜7.0
浸透圧比(デスラノシン):約11
添加物:エタノール,濃グリセリン

ジギラノゲンC

メチルジゴキシン(局)

〔効〕(1)次の疾患に基づくうっ血性心不全:先天性心疾患,弁膜疾患,高血圧症,虚血性心疾患(心筋梗塞,狭心症など). (2)心房細動・粗動による頻脈,発作性上室頻拍.

〔用〕(内)(1)急速飽和:初回0.2〜0.3mg,以後1日0.6mgを3回に分服,飽和量0.6〜1.8mg. (2)維持:1日0.1〜0.2mg.

〔禁〕〔慎〕〔相〕〔妊〕〔小児〕ジゴキシンに準ずる.

〔副〕〔重大な副作用〕ジゴキシンに準ずる. 〔その他の副作用〕 腹部膨満感,下腹部不快感,腹痛,不整脈,頻脈,動悸,霧視,羞明,他はジゴキシンに準ずる.

〔作用機序〕
心筋に直接作用して収縮力を高める.細胞膜に局在するNa(+),K(+)-ATPaseを阻害する.その結果Na(+)-Ca(2+)交換機構を介して細胞内Ca(2+)濃度を高める.

〔体内動態〕
Cmax:1.0ng/mL,
Tmax:1hr(0.25mg p.o.)
t1/2:24〜26hr
血漿たん白結合率:29.8%
治療域血漿中濃度:0.9〜2.2ng/mL
尿中排泄率:52.9%(7day)
主な代謝物:ジゴキシン

mw:824.02
mp:約208〜224℃(分解)
★白色〜淡黄白色の結晶性粉末.無臭.
[α]20/546.1:+22.0〜25.5°(ピリジン)
★極めて溶けにくい.

methyldigoxine
ラニラピッド
Lanirapid
(ベーリンガー,山之内)
―錠(劇):0.1mg


【その他のカテゴリ】[↑ページTOPへ]
病原微生物に対する医薬品 中枢・末梢神経系作用薬 感覚器官用薬 抗アレルギー用薬
循環器官用薬 呼吸器官用薬 消化器官用薬 抗炎症薬・抗リウマチ薬
ホルモン 泌尿器疾患用薬 婦人科疾患用薬 皮膚疾患用薬
ビタミン 血液作用薬 輸液及び関連製剤 糖尿病治療薬
薬物拮抗薬・重金属中毒治療薬 漢方製剤 抗悪性腫瘍薬 免疫抑制薬
トキソイド・ワクチン類 造影剤 診断用薬 殺菌消毒薬
生活改善薬・その他 製薬関連企業 薬系大学 機関・団体
情報 利用者登録リンク

〜 広告 〜

CGI Powered by - Yomi-Search Ver3.41 -

Copyright(C) 2003 YakuYakuDaijiten. All right reserved.