エスベリベン
Esberiven
(マリオン・メレル・ダウ)
―錠：メリロートエキス12.5mg
ルチン12.5mg

〔効〕痔核の症状(出血,疼痛,腫脹,そう痒感)の緩解.

〔用〕(内)1日6〜8錠を3〜4回食前に分服.

〔副〕悪心・嘔吐,胃部不快感,食欲不振,下痢,心悸亢進,頻尿,発疹→中止.

〔作用機序〕
メリロートエキス：血管拡張と血流量増大.炎症時の血管透過性の亢進を抑制して軟部腫脹を治療する.
ルチン：血管壁の脆弱性を強化する.

ルチン

★メリロートエキス：メリロート草より抽出,赤褐色液体ほとんど無臭か又はわずかに特異の芳香.
mw：664.57
mp：約211〜215℃(分解)
★淡黄色〜淡黄緑色の結晶性粉末.無臭又はわずかに特異なにおいを有する.
★吸湿性.

〔効〕痔核に伴う症状(出血,疼痛,腫脹)の緩解.

〔用〕(外)1日2回適量を肛門内注入. (外)1日2回肛門内に挿入.

〔禁〕局所に結核性,化膿性又は梅毒性感染症,ウイルス性疾患のある患者.局所に真菌症(カンジダ症,白癬等)のある患者.本剤過敏歴.吉草酸ジフルコルトロン,リドカインに対し過敏症の既往歴.

〔慎〕他のリドカイン製剤の併用投与.

〔副〕皮膚及び陰部の真菌症(カンジダ症,白癬等),ウイルス性及び細菌性感染症,皮膚刺激感,そう痒感,下痢等の過敏症状,大量又は長期使用により下垂体副腎皮質系機能の抑制,鼓腸放屁→中止.

〔貯〕高温回避.

〔作用機序〕
吉草酸ジフルコルトロン：血管収縮作用,浮腫抑制作用,滲出液抑制作用,肉芽増殖抑制作用等のグルココルチコイド系副腎皮質ホルモン作用による.
リドカイン：末梢神経系における神経伝導の抑制(鎮痛作用)

〔体内動態〕
t1/2：吉草酸ジフルコルトロン7.8hr
CL：腎クリアランス1.1mL/min/kg
尿中排泄率：56%(1mg i.v., 24hr)

吉草酸ジフルコルトロン

mw：478.58
mp：200〜204℃
★白色の結晶性の粉末で,においはない.
★ほとんど溶けない.

リドカイン

mw：234.34
mp：66〜69℃
★白色〜微黄色の結晶又は結晶性の粉末で,わずかに特異なにおいがあり,味はわずかに苦く舌を麻痺する.
★ほとんど溶けない.

diflucortolone valerate・lidocaine
ネリプロクト
Neriproct
(日本シェーリング)
―軟膏：吉草酸ジフルコルトロン0.1mg/g
リドカイン20mg/g
―坐剤：吉草酸ジフルコルトロン0.2mg/個
リドカイン40mg/個

〔効〕内痔核に伴う出血・腫脹.

〔用〕(内)1日600mgを3回に分服.

〔禁〕本剤過敏歴.

〔慎〕薬剤・食物過敏歴,アレルギー性疾患歴,他のトリベノシド製剤併用時,慢性関節リウマチ.

〔相〕併用注意：ワルファリンの作用を増強.

〔副〕発疹,そう痒感→中止.悪心,嘔吐,食欲不振,下痢,便秘,胃痛,腹痛,胃のもたれ感,口内乾燥感,口唇小水疱,口角炎,頭痛,しびれ感,顔面浮腫,倦怠感.

〔作用機序〕
微細循環傷害抑制及び血栓・出血抑制からなる循環傷害の改善作用,種々の炎症メディエーターによる浮腫の抑制作用,創傷治癒促進作用を有する.
経口痔核治療薬.

〔体内動態〕
Tmax：約4hr

mw：478.59
bp：約260〜270℃
★無色〜淡黄色の粘稠性液,無臭又はわずかに特異なにおいがあり,味はない.
[α]20D：-27〜-35°(クロロホルム)
★ほとんど溶けない.

tribenoside
ヘモクロン
Hemocuron
(天藤,武田)
―軟カプセル：200mg

配合剤
ボラザG
Borraza-G
(天藤,武田)
―坐剤：トリベノシド200mg
リドカイン40mg
―軟膏：2.4g中にトリベノシド271.2mg, リドカイン54.2mg

〔効〕内痔核に伴う症状の緩解.

〔用〕(外)坐：1回1個を1日2回(朝夕)肛門内挿入.
軟：1回1容器分を1日2回(朝夕)肛門内注入. .

〔禁〕本剤・本剤成分過敏歴.

〔慎〕〔相〕トリベノシドに準ずる.

〔副〕発疹,そう痒感,局所の刺激感→中止.下痢.

〔作用機序〕
トリペノシド：上記を参照.
リドカイン：局所麻酔作用.

リドカイン

C14H22N2O
mw：234.34
mp：66〜69℃
★白色〜微黄色の結晶又は結晶性粉末,わずかに特異なにおい,味はわずかに苦く,舌を麻ひする.
★ほとんど溶けない.

配合剤
シェリプロクト
Scheriproct
(シェーリング)
―軟膏：1g中カプロン酸ヒドロコルチゾン4mg
ヘキサクロロフェン5mg
ウンデシル酸クレミゾール10mg
塩酸ジブカイン5mg
―坐剤：各々25mg, 2.5mg, 5mg, 1mg

〔効〕痔核・裂肛・軽度な直腸炎の症状緩解.

〔用〕(外)軟膏：1日1〜3回塗布又は注入.坐剤：1回1個を1日1〜3回.

〔禁〕局所の結核性・化膿性・梅毒性・ウイルス性感染症,局所の真菌症,本剤・本剤成分の過敏歴.

〔副〕局所の真菌・ウイルス・細菌性感染症→中止,皮膚刺激感,そう痒感→中止.大量・長期投与で機能抑制,長期連用でステロイド全身投与と同様の症状.

カプロン酸ヒドロコルチゾン

mw：460.61
mp：149〜153℃
★白色の結晶又は結晶性粉末,においはない.
[α]20D：+147〜+153°(ジオキサン)

ヘキサクロロフェン

mw：406.91
mp：161〜167℃
★白色〜淡黄褐色の結晶性粉末,においはないか,わずかに特異なにおいがする.

ウンデシル酸クレミゾール

mw：512.13
mp：51℃
★白色〜微黄色の結晶性粉末,わずかに特異なにおいがする.

塩酸ジブカイン

mw：379.93
mp：95〜100℃
★白色の結晶又は結晶性粉末,味はないが舌を麻ひする.光によって変化する.
★極めて溶けやすい.

〔効〕痔核・裂肛の症状緩解,肛門部手術創.

〔用〕(外)1回1個を1日1〜3回肛門内挿入.

〔副〕過敏症→中止.軟便.

〔作用機序〕
大腸菌死菌：局所適用で免疫が成立し,大腸菌感染に抵抗する.殺菌作用,創傷治癒作用により治療促進.

〔効〕痔核・裂肛の症状緩解,肛門部手術創,肛門周囲の湿疹・皮膚炎,軽度な直腸炎の症状緩解.

〔用〕(外)1日1〜3回適量を塗布・注入.

〔禁〕局所の結核性・化膿性・ウイルス性感染症,局所の真菌症,本剤・本剤成分過敏歴.

〔副〕〔重大な副作用〕緑内障,後嚢白内障. 〔その他の副作用〕皮膚・陰部の真菌性・ウイルス性・細菌性感染症→中止.皮膚刺激感,そう痒感→中止.大量・長期投与で下垂体・副腎皮質系機能抑制.長期連用でステロイド全身投与と同様の症状.

〔作用機序〕
大腸菌死菌：ポステリザン参照.
ヒドロコルチゾン：抗炎症作用.

〔効〕痔核・裂肛症状の緩解.

〔用〕(外)<軟膏>1日1〜3回塗布. <坐剤>1回1個,1日1〜3回肛門内に挿入.

〔禁〕本剤又はアミノ安息香酸エチル,塩酸ジブカインに過敏症既往歴.乳幼児.

〔副〕発疹,そう痒感,局所の刺激感→中止.

〔小児〕乳幼児には使用しない.

〔作用機序〕
抗炎症作用,創傷治癒促進作用,表面麻酔作用により奏効する.

アセチルシコニン

mw：330.34

セトリミド

★白色〜乳白色の粉末,わずかに特異なにおいがあり,味は苦い.
★陽イオン性界面活性剤.