塩酸チアラミド |
〔効〕各科領域の手術後・外傷後の鎮痛・消炎,上気道炎症(感冒,咽・喉頭炎,扁桃炎),関節炎,腰痛症,頸肩腕症候群,骨盤内炎症,軟産道損傷,乳房うっ積,帯状疱疹,多形滲出性紅斑,膀胱炎,副睾丸炎,前眼部炎症,智歯周囲炎,抜歯後の鎮痛・消炎,急性上気道炎.
〔用〕(内)1日300mgを3回に分服.
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〔禁〕消化性潰瘍,重篤な血液・肝・腎障害,本剤過敏症,アスピリン喘息.
〔慎〕過敏症歴,けいれん発作既往歴,消化性潰瘍,血液の異常,肝障害,腎障害,気管支喘息,高齢者.
〔副〕〔重大な副作用〕ショック,アナフィラキシー様症状. 〔その他の副作用〕発疹→中止,食欲不振,悪心,胸やけ,腹部膨満感,腹痛,下痢,便秘,頭痛,浮腫,過量投与で意識喪失,けいれん発作,振戦.
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〔作用機序〕
炎症部位で起炎因子のヒスタミン,セロトニンと強く拮抗し,急性炎症を特異的に抑制する.浮腫に対して優れた効果を発揮する.慢性関節リウマチに対する効果は弱い.
〔体内動態〕
Cmax:12μg/mL,
Tmax:1hr(300mg p.o.)
t1/2:1.1hr
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mw:392.30
mp:265℃(分解)
★白色の結晶性の粉末で,においはない.
pKa:6.2
★やや溶けやすい.
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エモルファゾン |
〔効〕腰痛症,頸肩腕症候群,肩関節周囲炎,変形性関節症,会陰裂傷,手術後・外傷後の消炎・鎮痛.
〔用〕(内)1日600mgを3回に分服.
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〔禁〕消化性潰瘍,重篤な血液異常・肝・腎障害,本剤過敏症,妊婦.
〔慎〕消化性潰瘍歴,過敏症歴,高齢者.
〔副〕発疹,そう痒感→中止,下痢,口あれ,胃部不快感,食欲不振,悪心・嘔吐,胸やけ,胃痛,便秘,口渇,舌あれ,頭重,眩暈,眠気,心悸亢進.
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〔作用機序〕
血管壁安定化作用により,血管透過性の亢進を抑制し,白血球遊走を抑制する.キニンの遊離を抑制し,発痛物質ブラジキニンに拮抗し,鎮痛作用に優れている,プロスタグランジン生合成酵素阻害作用はない.
〔体内動態〕
Cmax:15μg/mL,
Tmax:0.5〜1hr(15.0mg/kg p.o.)
t1/2:1.8hr
血漿たん白結合率:<2%
尿中排泄率:約74%(24hr)
主な代謝物:5-(N-カルボキシメチル-N-2-ヒドロキシエチルアミノ)-4-エトキシ-2-メチル-3(2H)-ピリダシノン.
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mw:239.27
mp:89〜92℃
★白色〜淡黄色の粉末.においはないか,わずかに特異なにおいがあり,味は苦い.
pKa:0.06
★溶けやすい.
★光で変化.
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