ダイアニール
Dianeal
(バクスター)
―注

〔効〕慢性腎不全患者における腹膜透析.

〔用〕(注)1回1.5〜2Lを腹腔内に注入し4〜8時間滞液し,効果期待後に排液除去,注入・排液速度300mL/分以下. 体液の過剰1kg/日以下：ダイアニール1.5を1日3〜4回連続操作. 体液の過剰1kg/日以上：ダイアニール2.5を1日1〜4回又はダイアニール4.25を1日1〜2回ダイアニール1.5と組み合わせて1日3〜5回連続操作.

〔禁〕横隔膜欠損・腹部挫滅傷・熱傷,高度の腹膜癒着,尿毒症起因以外の出血性素因,乳酸代謝障害の疑い.

〔慎〕腹膜炎,腹膜損傷,腹膜癒着及び腹腔内臓器疾患の疑い,腹部手術直後,糖代謝障害の疑い,ジギタリス投与中,食事摂取不良,ヘルニア,腰椎障害,憩室炎,人工肛門使用,利尿剤投与中,高度の換気障害・脂質代謝異常・肥満・低たん白血症,ステロイド服用,免疫不全,抗生物質アレルギー体質.

〔副〕急激な脱水による循環血液量の減少,低血圧,ショック→中止,低K血症,低Ca血症,代謝性アルカローシス,高乳酸血症,低Na血症,低たん白血症,意識混濁,筋けいれん,悪心,嘔吐,食欲不振,そう痒感,立ちくらみ,頭痛,倦怠感,高血糖,たん白・アミノ酸・水溶性ビタミンの著しい喪失,腹痛,腹部膨満感,下痢,便秘.高コレステロール血症,高トリグリセライド血症,浮腫,発熱,排液困難,除水機能低下,腹腔内圧の上昇や透析液の重量負荷によるヘルニア,痔核.

〔作用機序〕
透析膜を介し,血中の有害代謝産物や毒物を除去,電解質・酸塩基平衡異常,水分過剰状態を是正.

乳酸ナトリウム
CH3CH(OH)COONa

mw：112.06
★無色澄明の粘性の液.においはないか又はわずかに特有なにおいがある.

キンダリー液2号
Kindaly Solution-2
(扶桑)
キンダリー液AF-1号
Kindaly Solution AF-1
(扶桑)
AK-ソリタ
AK-Solita
(清水,武田)
―注

〔効〕(2号)急性腎疾患,急性薬物中毒,慢性腎疾患の急性増悪時における人工腎臓透析の灌流液. (AF)慢性腎不全における透析型人工腎臓の灌流液.

〔用〕(2号)本剤1容量に水34容量を加えて希釈し,人工腎臓装置の透析液として使用. (AF)重炭酸型透析液供給装置を用いる.

〔禁〕(AK-ソリタ)高度の肝障害・重症糖尿病等による酢酸代謝障害.

〔慎〕(AF)高度の肝障害・重症糖尿病などによる酢酸代謝障害,カロリー補給不十分,糖尿病による食事制限・血糖降下剤使用中,血清Caが正常値以上かつ血清Pの著しい高値,ジギタリス投与中.

〔副〕低血糖,高Ca血症,骨粗鬆症,骨軟化症,線維性骨炎,異所性石灰沈着症,頭痛,悪心,嘔吐,けいれん,意識混濁,不快・倦怠,低血圧・ショック→中止・透析効率を下げる.

〔作用機序〕
透析膜を介し,拡散・浸透現象を利用して,血中の有害代謝産物や毒物を除去,電解質・酸塩基平衡異常,水分過剰状態を是正する.

HF-ソリタ
HF-Solita
(清水,武田)
サブラッド-B
Sublood-B
(扶桑)
―注

〔効〕ろ過型又は透析・ろ過型人工腎臓使用時の補充液(体液量の保持).

〔用〕ろ過液量と体液量とのバランスに注意し30〜80mL/分で使用.1回15〜20L(4〜6時間),透析型人工腎臓との併用時は5〜15L(3〜5時間). (サブラッドB)A液1Lに対してB液10mLを添加し使用.

〔禁〕(HF)乳酸血症.

〔慎〕重篤な肝障害,心不全,ジギタリス投与中,カロリー補給不十分,糖尿病で食事制限中・血糖降下剤使用中.

〔副〕昏睡,傾眠,けいれん,悪心・嘔吐,動悸,頭痛,低血圧・ショック症状→中止.

〔作用機序〕
限外ろ過圧によりフィルターからろ液を除去し,不足した体液を補液として血管内に注入することにより,体液・電解質平衡の是正,老廃物の除去を行う.