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植物性製剤及びホルモン類


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名称及び製剤 治療に関する項目 使用上の注意に関する項目 作用機序と体内動態 化学構造及び物性
塩酸イリノテカン(劇)

〔効〕〔用〕(注)(1)小細胞肺癌:1日1回100mg/m2を1週間間隔で3〜4回点滴静注,少なくとも2週間休薬. (2)非小細胞肺癌,子宮頸癌:1日1回150mg/m2を2週間間隔で2〜3回点滴静注,少なくとも3週間休薬.ともに,これを1クールとしてくり返す.

警告:本剤の使用にあたっては,患者又はその家族に有効性および危険性を十分説明し,同意を得てから投与を開始すること.臨床試験において,骨髄機能抑制あるいは下痢に起因したと考えられる死亡例が認められている.本剤の投与は,緊急時に十分に措置できる医療施設および癌化学療法に十分な経験を持つ医師のもとで,本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与する.
本剤に対し過敏症の既往歴のある患者:投与に際しては,骨髄機能抑制,高度な下痢等の重篤な副作用が起こることがあり,ときに致命的な経過をたどることがあるので,頻回に臨床検査(血液検査,肝機能検査,腎機能検査等)を行うなど,患者の状態を十分に観察する.

〔禁〕骨髄機能抑制,感染症合併,下痢(水様便),腸管麻痺・腸閉塞,間質性肺炎・肺線維症,多量の腹水・胸水,本剤過敏歴.

〔慎〕肝・腎障害,糖尿病,高齢者,全身衰弱.

〔相〕他の抗悪性腫瘍薬,放射線照射で本剤の副作用増強.

〔副〕〔重大な副作用〕汎血球減少,白血球減少,好中球減少,血小板減少,貧血,高度な下痢,間質性肺炎. 〔その他の副作用〕悪心・嘔吐,食欲不振,腹痛,腸管麻痺,腸管運動亢進,口内炎等,GOT・GPT上昇,黄疸,Al-P・ビリルビン・LDH上昇等,BUN・クレアチニン上昇,電解質異常,たん白尿,血尿等呼吸困難,発疹,そう痒感,脱毛,色素沈着,浮腫,頭痛,めまい,しびれ等の末梢神経障害,精神症状,心電図異常,血圧低下,好酸球増多,倦怠感,発熱,意識障害,発汗,顔面潮紅,疼痛,しゃっくり,総たん白減少,アルブミン減少,カルシウム異常,尿酸異常,尿糖.

〔妊〕動物で催奇形作用→有益時のみ投与.

〔備〕投与量に応じて,500mL以上の生理食塩液,ブドウ糖液,電解質維持液に混和し90分以上かけて点滴静注.

〔作用機序〕
I型DNAトポイソメラーゼを阻害することによって,DNA合成を阻害する.本剤の殺細胞効果は細胞周期のS期に特異的である.

〔体内動態〕
Cmax:0.72μg/mL(50mg/m2 d.i.)
Cmax:4.7μg/mL(165mg/m2 d.i.)
t1/2:3.7〜5.8hr
血漿たん白結合率:29.6〜42.7%
尿中排泄率:約20%(d.i., 24hr)
主な代謝物:活性体SN-38

mw:677.19
mp:250〜263℃(分解)
★微黄色〜淡黄色の結晶又は結晶性の粉末.
[α]20D:+64〜+69°(水)
pKa:1.07, 7.89
★溶けにくい.

irinotecan HCl
トポテシン
Topotecin
(第一)
―注:2mL注40mg, 5mL中100mg
添加物:D-ソルビトール
カンプト注
(ヤクルト)
2mL中40mg
5mL中100mg
pH:3.0〜4.0
浸透圧比(生理食塩液対比):1.0〜1.3

◆使用上の注意改定指示
H13/04/25
H15/01/08

エトポシド(劇)

〔効〕(内)肺小細胞癌,悪性りんぱ腫. (注)前記の他に急性白血病,睾丸腫瘍,膀胱癌,絨毛性疾患.

〔用〕(内)1日175〜200mgを5日間連続経口投与,3週間休薬(1クール)後,反復. (注)1日60〜100mg/m2(体表面積)を5日間連続点滴静注,3週間休薬(1クール)後反復.100mgあたり250mL以上の輸液に混和,30分以上かけて点滴静注. 急性白血病:末梢血液・骨髄所見を随時検査し投与期間を短縮又は延長.

〔禁〕重篤な骨髄機能抑制,本剤過敏歴,妊婦.

〔慎〕骨髄機能抑制,肝・腎障害,感染症合併,水痘,高齢者,小児,長期間使用.

〔相〕他の抗悪性腫瘍剤・放射線照射との併用により骨髄抑制などの副作用増強.

〔副〕〔重大な副作用〕汎血球減少,白血球減少,好中球減少,血小板減少,出血,貧血,ショック,チアノーゼ,呼吸困難,胸内苦悶,血圧低下,発熱,咳嗽,胸部X線異常,好中球増多を伴う間質性肺炎. 〔その他の副作用〕GOT・GPT・Al-P・ビリルビン・γ-GTP・LDH上昇,BUN・クレアチニン上昇,尿たん白等,悪心・嘔吐,食欲不振,口内炎,下痢,腹痛,便秘,発疹,重篤な脱毛,紅斑,そう痒,色素沈着,手足のしびれ等の末梢神経症状,頭痛,一過性皮質盲,心電図異常,不整脈,頻脈,血圧低下,ナトリウム,カリウム,クロール,カルシウム等の電解質異常,倦怠感,発熱,顔面潮紅,浮腫,血清総たん白減少.

〔妊〕動物で催奇形作用→投与しないことが望ましい.

〔乳〕動物で乳汁中へ移行→授乳中止.

〔備〕(注)結晶析出を避けるため,0.4mg/mL濃度以下に希釈して投与すること.

〔作用機序〕
メギ科の植物の成分ポドフィロトキシンから合成された.細胞周期のS期後半及びG2期にある細胞に対し殺細胞作用を示す.in vitroで単離DNA鎖を切断しないので,DNAに対する作用は間接的なものと思われる.

〔体内動態〕
t1/2:3.3〜4.0hr(d.i.)
Vd:0.36L/kg
CL:0.68mL/min/kg
血漿たん白結合率:90.1%
尿中排泄率:39.6〜49.1%(i.v., 24hr)
 12.4〜26.7%(p.o., 24hr)
主な代謝物:エトポシド・フェノール性グルクロン酸抱合体

mw:588.57
mp:約260℃(分解)
★白色の結晶又は結晶性粉末.
[α]20D:-106〜-116°(クロロホルム)
★極めて溶けにくい.
★メギ科の植物Podophyllum peltatumあるいはP.emodiの根茎から抽出した結晶成分であるポドフィロトキシンを原料とし,1966年に初めて合成された.

etoposide
ベプシドS
Vepesid S
(ブリストル)
ラステットS
Lastet S
(日本化薬)
―硬カプセル:25mg, 50mg, 100mg
添加物:マクロゴール600等
―注:5mL中100mg
添加物:ポリエチレングリコール, ポリソルベート80, 無水エタノール
(100mg/500mL生理食塩液希釈時)
pH:3.5〜4.5
浸透圧比(生理食塩液対比):約1

酢酸ゴセレリン(劇)

〔効〕前立腺癌,閉経前乳癌.

〔用〕ゴセレリンとして1回3.6mgを(注)4週(28日)ごとに前腹部に皮下注.

〔禁〕妊娠・妊娠可能,授乳期,LH-RH作動薬過敏歴.

〔慎〕脊髄圧迫・尿管閉塞による腎障害,新たに発生するおそれのある前立腺癌.

〔副〕前立腺癌:〔重大な副作用〕投与開始初期に骨性疼痛,尿管閉塞,排尿困難,脊髄圧迫,アナフィラキシー. 〔その他の副作用〕乳房腫脹・圧痛,性欲減退・勃起力低下,BUN上昇,クレアチニン上昇,GOT・GPT上昇,Al-P・LDH・γ-GTP上昇,発疹,そう痒感,高血圧,低血圧,悪心・嘔吐,骨性疼痛,関節痛,貧血,白血球減少,顔面潮紅,発汗,発熱,体のほてり,浮腫,トリグリセライド上昇,コレステロール上昇,食欲不振,体重増加,倦怠感,鼻出血.
閉経前乳癌:〔重大な副作用〕高カルシウム血症,アナフィラキシー. 〔その他の副作用〕ほてり,乳房緊満,白帯下,性器出血,性欲減退,腟乾燥感,GOT・GPT・Al-P・LDH・γ-GTPの上昇,蕁麻疹,そう痒感,めまい,頭重感,頭痛,いらいら感,不眠,気分変調,高血圧,低血圧,悪心,嘔吐,骨痛,関節痛,貧血,白血球減少,発汗,発熱,浮腫,体重増加,倦怠感,鼻出血,トリグリセライド上昇,コレステロール上昇.

〔妊〕動物で流産・分娩障害が認められている.

〔備〕治療中はホルモン剤以外の避妊法を用いること.

〔作用機序〕
下垂体LH-RH受容体を継続的に刺激し,受容体のダウンレギュレーションを引き起こす.その結果ゴナドトロピン分泌能が低下し,精巣からのテストステロン分泌あるいは卵巣からのエストラジオール分泌を抑制する.

〔体内動態〕
t1/2:4.2hr(s.c.)
血漿たん白結合率:25.1%

mw:1329.48
mp:約197〜220℃(分解)
★白色の粉末.
[α]20D:-54°
pKa:4.8, 6.2
★やや溶けやすい.
油水分配係数:0.01(n-オクタノール/pH7)

goserelin acetate
ゾラデックス・デポ
Zoladex depor
(ゼネカ,住友)
―円柱状(直径1.2mm)の徐放性固型製剤
―注:3.6mg
添加物:乳酸グリコール酸重合体(1:1)

◆使用上の注意改定指示
H13/02/14

ドセタキセル水和物

〔効〕乳癌,非小細胞肺癌.

〔用〕(注)1日1回,ドセタキセルとして60mg/m2(体表面積)を1時間以上かけて3〜4週間間隔で点滴静注.本剤の投与時には,原則として,添付溶解液全量に溶解して10mg/mLの濃度とした後,必要量を注射筒で抜き取り,直ちに250又は500mLの生理食塩液又は5%ブドウ糖液に混和し,1時間以上かけて点滴静注する.

警告:緊急時に十分処置できる医療施設及び十分な経験を持つ医師のもとで,本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与する.また,下記の患者には投与しないなど適応患者の選択を慎重に行う.
(1)重篤な骨髄抑制のある患者. (2)感染症を合併している患者. (3)発熱を有し感染症の疑われる患者. (4)妊娠又は妊娠している可能性のある患者.

〔禁〕重篤な骨髄抑制,感染症の合併,発熱を有し感染症の疑われる患者,妊娠又は妊娠している可能性のある患者. 〔原則禁忌(特に必要な場合は慎重投与)〕本剤又はポリソルベート80含有製剤に対し過敏症の既往歴,浮腫.

〔慎〕骨髄抑制,間質性肺炎又は肺線維症,肝障害,腎障害.

〔相〕(1)他の抗悪性腫瘍薬,放射線照射:併用による骨髄抑制等の副作用が増強することがある. (2)ケトコナゾール,ミコナゾール,エリスロマイシン,クラリスロマイシン,シクロスポリン,テルフェナジン,及びミダゾラム:これらの薬剤がP450-CYP3Aを阻害し,ドセタキセルの代謝が阻害され,その結果としてドセタキセルの血中濃度が上昇し副作用が強く現れることがある.

〔副〕〔重大な副作用〕白血球減少,好中球減少,貧血,血小板減少,ショック症状(呼吸困難,気管支けいれん,血圧低下,胸部圧迫感,発疹等),アナフィラキシー様反応,間質性肺炎,心不全,播種性血管内凝固症候群(DIC),腸管穿孔. 〔重大な副作用(外国)〕心タンポナーデ,緊急ドレナージを要する胸水,腹水による腹部膨満感等の重篤な浮腫・体液貯留,心筋梗塞,重篤な口内炎,皮膚剥離を伴う皮疹,末梢神経障害,末梢性運動障害(四肢の脱力感等),敗血症,感染症(肺炎等). 〔その他の副作用〕悪心・嘔吐,食欲不振,下痢,口内炎,腹痛,腹部膨満感,便秘,舌炎,口内乾燥,そう痒感,発赤,発疹,潮紅,脱毛,皮膚剥離,色素沈着,倦怠感,しびれ感,頭痛,意識喪失,見当識障害,眩暈,難聴,耳鳴,味覚異常,羞明,疼痛(胸痛,背痛),筋痛,関節痛,筋力低下,脱力感,GOT・GPT・Al-P・LDH上昇,たん白尿,BUN,クレアチニンの上昇,血圧低下,不整脈,動悸,肺炎,咽頭痛,浮腫,発熱,静脈炎.

〔妊〕本剤投与中に妊娠が確認された場合又は疑われた場合には直ちに投与を中止する.

〔乳〕授乳中止.

〔作用機序〕
チューブリンの重合を促進し,安定な微小管を形成すると共に,その脱重合を抑制する.また,細胞内においては形態的に異常な微小管束を形成する.これらの作用により,細胞の有糸分裂を停止させて抗腫瘍作用を発揮する.

〔体内動態〕
Cmax:2.0μg/mL(60mg/m2 1時間点滴静注)
t1/2α:6.3min
t1/2β:46.4min
t1/2γ:18.8hr
CL:20.4L/hr/m2
Vss:164L/m2
血漿たん白結合率:90%以上
尿中未変化体排泄率:5%以下(48hr)

mw:861.94
mp:明確なmpは認められない.
★白色の粉末.
油水分配係数:約1580(オクタノール/水)
[α]20D:-40°(メタノール)
★ほとんど溶けない.

docetaxel hydrate
タキソテール
Taxotere
(ローヌ・プーランローラー,中外)
―注:21.34mg, 85.35mg
pH:6.0〜8.0
浸透圧比(生理食塩液対比):約1

◆使用上の注意改定指示
H13/10/17

硫酸ビンクリスチン(局)(劇)

〔効〕白血病(急性白血病,慢性白血病の急性転化時),悪性りんぱ腫(細網肉腫,りんぱ肉腫,ホジキン病),小児腫瘍(神経芽腫,ウイルムス腫瘍,横紋筋肉腫,睾丸胎児性癌,血管肉腫など).

〔用〕(注)小児0.05〜0.1mg/kg, 成人0.02〜0.05mg/kgを週1回静注.1回量2mgまで.
<調製法>1mgを注射用水又は生理食塩液10mLに溶解.溶解後は数時間以内に使用のこと.

〔禁〕重篤な本剤過敏歴.

〔慎〕肝・腎障害,骨髄抑制,感染症合併,神経・筋疾患歴,水痘.

〔相〕(1)イトラコナゾール併用による神経毒性増強. (2)フェニトインの作用減弱. (3)L-アスパラギナーゼで神経系造血系障害. (4)マイトマイシンCで息切れ,気管支けいれん.

〔副〕〔重大な副作用〕神経麻痺,筋麻痺,知覚異常,知覚消失,しびれ感,下肢深部反射消失,垂足,神経痛,四肢疼痛,筋痛,顎痛,骨痛,背痛,尿閉,複視,痙攀(しばしば高血圧を伴う),眩暈,言語障害,頭痛,筋萎縮,運動失調,歩行困難,排尿困難,視神経萎縮,錯乱,昏睡,倦怠感,神経過敏,抑うつ,腸管麻痺,麻痺性イレウス,低ナトリウム血症,低浸透圧血症,尿中ナトリウム増加,高張尿,意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群,アナフィラキシー,蕁麻疹,呼吸困難,血管浮腫,心筋梗塞,脳梗塞,難聴. 〔重大な副作用(類薬)〕硫酸ビンデシン又は硫酸ビンブラスチンの投与により,息切れ及び気管支痙攀,間質性肺炎. 〔その他の副作用〕汎血球減少,白血球減少,顆粒球減少,貧血,血小板減少,出血傾向,食欲不振,悪心・嘔吐,潰瘍性口内炎,腹痛,便秘,下痢,発疹,脱毛,発汗亢進,皮膚落屑,一過性皮質盲,低血圧,多尿,発熱,体重減少,平衡感覚障害.

〔妊〕動物で催奇形作用→投与しないことが望ましい.

〔乳〕授乳時の安全性未確立→投与を避ける.

〔備〕眼には接触させないこと→水洗.

〔作用機序〕
ビンカアルカロイドで腫瘍細胞の微小管かその構成たん白のチュブリンに作用し,細胞の有糸分裂を中期で停止させ,細胞分裂を妨げる.紡錘体毒である.またRNA合成を抑制するという報告もある.

〔体内動態〕
Cmax:約70ng/mL,
Tmax:静注終了時(2mg i.v.)
t1/2:2.3hr(β相) 85.0hr(γ相)
Vd:8.42L/kg
CL:0.106L/kg/hr
尿中排泄率:26.2%(72hr)

mw:923.04
mp:200〜220℃(分解)
★白色〜淡黄白色粉末.においはない.
[α]20D:+28.5〜+35.5°(水)
pKa:5.0, 7.4
★極めて溶けやすい.

vincristine sulfate
オンコビン
Oncovin
(イーライリリー,シオノギ)
―注:1mg
添加物:乳糖
(1mg/10mL生理食塩液溶解時)
pH:4.0〜6.0
浸透圧比(生理食塩液対比):約1

◆使用上の注意改定指示
H14/01/09

クエン酸タモキシフェン

〔効〕乳癌.

〔用〕(内)1日20mgを1〜2回に分服,1日40mgまで.

〔禁〕妊婦・妊娠の可能性.

〔慎〕白血球減少,血小板減少.

〔相〕(1)ワルファリンの作用増強. (2)リトナビルでAUC増加.

〔副〕〔重大な副作用〕白血球減少,貧血,血小板減少,視力異常,角膜の変化,白内障,網膜症,網膜萎縮,視力低下,かすみ目,血栓塞栓症,静脈炎,胆汁うっ滞,肝炎,高カルシウム血症,子宮筋腫. 〔その他の副作用〕肝機能異常,脂肪肝,無月経,月経異常,性器出血,腔分泌物,卵巣腫大,陰部そう痒,悪心・嘔吐,食欲不振,下痢,腹痛,頭痛,眩暈,不眠,抑うつ,発疹,発汗,脱毛,ほてり・潮紅,体重増加,浮腫.骨痛,腫瘍部の疼痛・発赤,倦怠感,頻尿,高トリグリセリド血症.

〔妊〕動物で妊娠・分娩へ影響,胎仔へ移行→投与しない.

〔乳〕安全性未確立→授乳中止.

〔貯〕遮光.

〔作用機序〕
乳癌組織などのエストロゲン受容体に対し,エストロゲンと競合的に結合し,抗エストロゲン作用を示すことによって抗乳癌作用を発揮する,男性ホルモン様作用はない.

〔体内動態〕
Cmax:22〜26ng/mL,
Tmax:6〜7.5hr(20mg p.o.)
t1/2:20.6〜33.8hr(p.o.)
血漿たん白結合率:99%以上
治療域血漿中濃度:146〜240pg/mL(正常値)×10〜500倍
尿中排泄率:約13%(13day)
主な代謝物:N-デスメチルタモキシフェン

mw:563.65
mp:142〜145℃
★白色〜淡黄色の結晶性粉末で,においはない.
pKa:8.27
★ほとんど溶けない.
油水分配係数:15.3(n-オククノール/pH7.0)

tamoxifen citrate
ノルバデックス
Nolvadex
(ゼネカ)
―錠:10mg, 20mg
添加物:マクロゴール300

クエン酸トレミフェン

〔効〕閉経後乳癌.

〔用〕(内)40mgを1日1回経口投与.既治療例(薬物療法及び放射線療法などに無効例)に対しては,120mgを1日1回経口投与.

〔禁〕妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳婦.

〔慎〕骨髄機能抑制,腎臓を介してカルシウムの排泄を減少させる薬物を投与中,クマリン系薬剤を投与中,高齢者.

〔相〕腎臓を介してカルシウム排泄を減少させる薬物(チアジド系利尿薬等)との併用で高Ca血症の危険性増大,クマリン系薬剤の代謝が阻害され,抗凝血作用が増強(類薬クエン酸タモキシフェンで報告).

〔副〕悪心・嘔吐,食欲不振,胃部不快感,下痢.GOT・GPT・γ-GTP・LDH・Al-Pの上昇.発疹,かゆみ,白血球減少,貧血.視覚異常.めまい,頭痛,性器出血,腟分泌物,脱毛.顔面潮紅,ほてり,発汗,顔面浮腫,倦怠感,高カルシウム血症,トリグリセライド上昇.

〔妊〕妊娠又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと.

〔乳〕授乳中止.

〔備〕本剤は閉経初期の患者へ投与されることがあるので,妊婦にも注意が必要.

〔作用機序〕
本品及びその活性代謝物が,エストラジオールのエストロゲン受容体への結合を阻止することにより,エストラジオールによる細胞増殖を阻害する.さらにインスリン様成長因子-1の受容体を介した情報伝達の過程を阻止することも関与する.

〔体内動態〕
Cmax:233ng/mL,
Tmax:3.5hr(40mg p.o.)
t1/2β:143hr
尿中未変化体排泄率:0.1%以下(24hr)
血漿たん白結合率:98.7%

mw:598.09
mp:約160℃(分解)
★白色の結晶性の粉末.
pKa:8.0
★極めて溶けにくい.
油水分配係数:約2400(n-オクタノール/pH7.4)

toremifene citrate
フェアストン
Fareston
(日本化薬)
―錠:40mg, 60mg
塩酸ファドロゾール水和物

〔効〕閉経後乳癌

〔用〕(内)1日2mgを2回朝・夕食後に分服.

〔禁〕妊婦又は妊娠している可能性のある婦人.授乳婦.本剤に対し,過敏症の既往歴のある患者.

〔慎〕副腎機能が低下している患者.電解質平衡異常のある患者.

〔副〕血小板減少,貧血,白血球減少,LDH・γ-GTP・Al-P・GOT・GPT上昇,総たん白尿の低下.血清クレアチニン上昇,たん白尿,尿糖,BUN上昇.嘔気・嘔吐,食欲不振,腹痛,下痢,口渇,口内のあれ.眩暈,指先のしびれ,頭痛.発疹,そう痒,皮膚乾燥.血清カリウム・クロール・ナトリウムの低下.血清カリウム上昇.性器出血,疲労感,ほてり,味覚異常,発汗,総コレステロール上昇,A/G比の低下.

〔妊〕安全性は確立していない.

〔乳〕安全性は確立していない.

〔備〕本剤は閉経後の患者を対象とするものであり,妊婦・授乳婦への投与は想定されていない.

〔作用機序〕
エストロゲン合成の律速酵素であるアロマターゼを選択的に阻害して,アンドロゲンからエストロゲンへの変換を妨げることにより,生体内のエストロゲン濃度を低下させ,乳癌の増殖を抑制する.

〔体内動態〕
Cmax:10ng/mL
Tmax:1hr(2mg p.o.)
t1/2:4.2hr 8.1hr
尿中未変化体排泄率:1.8%(48hr)
血漿たん白結合率:約60%

mw:268.75
mp:213〜216℃
★白色〜微黄白色の結晶性の粉末.
pKa:6.99
★極めて溶けやすい.
油水分配係数:0.11(n-オクタノール/水)

fadrozole HCl hydrate
アフェマ
Afema
(ノバルティス)
―錠:1mg

◆使用上の注意改定指示
H13/11/28

フルタミド

〔効〕(内)前立腺癌.

〔用〕1日375mgを3回に分服.

警告:(1)劇症肝炎等の重篤な肝障害による死亡例が報告されているので,定期的に肝機能検査を行うなど,患者の状態を十分観察する. (2)GOT・GPT・LDH・Al-P・γ-GTP・ビリルビンの上昇等の異常が認められた場合には投与を中止する. (3)副作用として肝障害が発生する場合があることをあらかじめ患者に説明するとともに,食欲不振,悪心・嘔吐,全身倦怠感,そう痒,発疹,黄疸等があらわれた場合には,服用を中止し,直ちに受診するよう患者を指導する.

〔禁〕重篤な肝障害,本剤過敏歴.

〔慎〕肝障害,薬物過敏症の既往歴,ワルファン投与中患者.

〔相〕ワルファリンで抗凝固作用が増強.

〔副〕〔重大な副作用〕重篤な肝障害,間質性肺炎. 〔その他の副作用〕GOT・GPT・γ-GTP・LDH・Al-P・ビリルビン上昇.女性化乳房.ポテンツ低下.悪心・嘔吐,食欲不振,下痢.胸やけ,胃痛,胃部不快感,口渇.貧血,白血球減少,血小板減少.クレアチニン上昇,BUN上昇,尿蛋白陽性.めまい,ふらつき,立ちくらみ,頭痛,脱力感,傾眠,不眠,混乱,うつ状態,不安感,神経過敏症.発疹,光線過敏症.そう痒.浮腫,全身倦怠感,発熱,潮紅,発汗,味覚障害,尿糖陽性,血清総たん白減少.

〔作用機序〕
OH-フルタミドが前立腺癌組織のアンドロゲンレセプターに対するアンドロゲンの結合を阻害し,抗腫瘍効果を発揮.

〔体内動態〕
Cmax:13ng/mL(125mg p.o.)
Tmax:1.0hr
t1/2:1.4hr
血漿たん白結合率:99.1%
尿中排泄率:ほとんどが代謝物 代謝物として37.6%
主な代謝物:グルクロン酸抱合体
活性代謝物OH-フルタミド
Cmax:259ng/mL
Tmax:2.0hr
t1/2:13.9hr
血漿たん白結合率:94.1%
尿中排泄率:4.6%

mw:276.22
mp:約112℃
★淡黄色の結晶性の粉末.
★ほとんど溶けない.
油水分配係数:3700(n-オクタノール/水)

flutamide
オダイン
Odyne
(日本化薬)
―錠(劇):125mg
酢酸メドロキシプロゲステロン

〔効〕乳癌,子宮体癌(内膜癌).

〔用〕(内)乳癌は1日600〜1200mgを3回に分服.子宮体癌(内膜癌)は1日400〜600mgを2〜3回に分服.

警告:本剤投与中に重篤な動・静脈血栓症発現のため死亡の報告あり.

〔禁〕手術後1週間以内,脳梗塞・心筋梗塞・血栓静脈炎などの血栓性疾患・既往歴,動脈硬化症,心臓弁膜症・心房細動・心内膜炎・重篤な心不全などの心疾患,ホルモン剤投与中,妊婦・妊娠の可能性,本剤過敏歴,診断未確定の性器出血・尿路出血・乳房病変,重篤な肝障害,高Ca血症.

〔慎〕手術後1箇月以内,高血圧症,糖尿病,高脂血症,肥満症,腎障害,次の疾患・既往歴:うつ病,てんかん,偏頭痛,喘息,慢性の肺機能障害.

〔相〕併用禁忌:黄体ホルモン,卵胞ホルモン,副腎皮質ホルモンで血栓症.

〔副〕〔重大な副作用〕脳梗塞,心筋梗塞,肺塞栓症,網膜血栓症,血栓静脈炎等の重篤な血栓症,うっ血性心不全,アナフィラキシー様症状,視力消失,眼球突出,複視,片頭痛. 〔その他の副作用〕子宮出血,満月様顔貌,月経異常,帯下,多毛,乳汁漏,乳房痛,脱毛,耐糖能異常,糖尿,糖尿病悪化,糖尿病性白内障増悪,振戦,めまい,頭痛,しびれ,眠気,不眠,抑うつ,神経過敏,多幸症,筋痙攀,筋疲労,意識低下,集中困難,体重増加,食欲亢進,倦怠感,発熱,疲労感,浮腫,高カルシウム血症,視覚障害,胆汁うっ滞性黄疸,GOT・GPT・LDH等の上昇,頻脈,血圧上昇,動悸,腹痛,食欲不振,悪心・嘔吐,下痢,便秘,口渇,蕁麻疹,そう痒感,発疹,座瘡,発汗,息切れ,嗄声,熱感,潮紅,クッシング様症状,無関心,錯乱様興奮.

〔妊〕催奇形性を疑う疫学調査あり.女子胎児の男性化,男子胎児の女性化.動物で吸収胚数の増加・催奇形・男性化作用→投与しない.

〔乳〕動物で乳汁移行→授乳中止.

〔作用機序〕
経口黄体ホルモン剤で抗エストロゲン作用,抗ゴナドトロピン作用もある.抗腫瘍効果は, 1)DNA合成抑制作用, 2)下垂体・副腎・性腺系に対する抑制作用, 3)抗エストロゲン作用などによる.

〔体内動態〕
Cmax:61ng/mL,
Tmax:6hr(400mg p.o.)
血漿たん白結合率:94.1%

mw:386.53
mp:204〜209℃
★白色〜微黄白色の結晶性粉末で,においはない.
[α]20D:+45〜+51°(ジオキサン)
★ほとんど溶けない.

medroxyprogesterone acetate
ヒスロンH200
Hysron-H200
(ファルマシア・アップジョン,協和発酵)
プロペラ
Provera
(アップジョン,住友)
―錠:2.5mg, 5mg, 200mg

パクリタキセル

〔効〕卵巣癌.

〔用〕通常,成人にはパクリタキセルとして,1日1回210mg/m2(体表面積)を3時間かけて点滴静注し,少なくとも3週間休薬する.これを1クールとして,投与を繰り返す.なお,投与量は,年齢,症状により適宜増減する.本剤投与時500mLの5%ブドウ糖注射液又は生理食塩液に混和し,3時間かけて静注する.なお,本剤投与時には,0.22ミクロン以下のメンブランフィルターを用いたインラインフィルターを通して投与する.また,点滴用セット等で本剤の溶解液が接触する部分に,可塑剤としてDEHP〔di-(2-ethylhexyl)phtalate:フタル酸ジ-(2-エチルヘキシル)〕を含有しているものの使用を避ける.

警告:臨床試験において,骨髄抑制に起因すると考えられる死亡例(敗血症,脳出血)あるいは前投薬を実施しなかった患者で高度の過敏反応に起因したと考えられる死亡例が認められている.本剤による重篤な過敏症状の発現を予防するため,本剤投与前に必ず前投薬を行うこと.本剤は骨髄抑制が強いため,投与に際しては緊急時に十分に措置できる設備の整った医療施設及び癌化学療法に十分な経験を持つ熟達した医師のもとで,本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与する.
投与に際しては,骨髄抑制等の重篤な副作用が起こることがあるので,頻回に臨床検査(血液検査,肝機能検査,腎機能検査等)を行うなど,患者の状態を十分に観察する.

〔禁〕重篤な骨髄抑制のある患者,感染症を合併している患者,本剤又はポリオキシエチレンヒマシ油含有製剤(例えばシクロスポリン注射液等)に対し過敏症の既往歴のある患者,妊婦又は妊娠している可能性のある婦人.

〔慎〕骨髄抑制,肝障害,腎障害,高齢者.

〔相〕(1)抗悪性腫瘍薬(併用により骨髄抑制等の副作用が増強することがある). (2)放射線照射(併用により骨髄抑制等の副作用が増強するおそれがある). (3)ビタミンA,アゾール系抗真菌薬(ミコナゾール等),マクロライド系抗生剤(エリスロマイシン等),ステロイド系ホルモン剤(エチニルエストラジオール等),ジヒドロピリジン系カルシウムチャネル拮抗薬(ニフェジピン等),テルフェナジン,シクロスポリン,ベラパミル,キニジン,ミダゾラム,フェナセチン(併用により骨髄抑制等の副作用が増強するおそれがある).

〔副〕〔重大な副作用〕ショック.白血球減少,貧血,赤血球減少,血小板減少.末梢神経障害,不全麻痺.心筋梗塞,うっ血性心不全,肺塞栓,血栓性静脈炎,脳卒中,肺水腫.間質性肺炎,肺線維症.腸管穿孔.肝壊死,肝性脳症.膵炎.急性腎不全. 〔その他の副作用〕発疹,発赤,低血圧,期外収縮,徐脈,頻脈,不整脈,高血圧,心房細動,心室細動,心電図異常.悪心・嘔吐,下痢,食欲不振,口内炎,便秘,消化不良,腸管閉塞,鼓腸放屁,直腸疼痛,直腸障害,歯肉炎,胃炎,腹部膨満感.LDH・GOT・GPT・Al-P・ビリルビン上昇.電解質異常,BUN・クレアチニン上昇,たん白尿.脱毛,そう痒,皮膚疾患,皮膚潰瘍,表皮剥離,蕁麻疹.めまい,不眠,不安,うつ病,傾眠,思考異常,振戦,失神,激越,神経学的疾患,健忘症,痙攀.味覚倒錯,味覚喪失,視力異常.呼吸困難.無力症,腹痛,頭痛,疼痛,浮腫,腹部腫脹,インフルエンザ様症候群,さむけ,倦怠感.筋肉痛・関節痛,背部痛,骨痛,頸部痛,腰痛.発熱,潮紅,注射部反応,末梢性浮腫,出血,咳増加,胸痛,骨盤痛,発汗,排尿困難,血尿,口渇,注射部痛.

〔妊〕妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと.

〔乳〕授乳中止.

〔作用機序〕
微小管たん白重合促進による微小管の安定化・過剰形成,紡錘体の機能障害により細胞分裂を阻害して抗腫瘍活性を発揮する.細胞周期をG2+M期でブロックすると考えられている.

〔体内動態〕
t1/2:9.9〜16.0hr
血漿たん白結合率:88.4〜90.6%
尿中未変化体排泄率:6〜12%

mw:853.92
mp:220〜223℃
★白色〜微黄白色の粉末.
★ほとんど溶けない.

paclitaxel
タキソール
Taxol
(ブリストルマイヤーズスクイブ)
―注:30mg

◆使用上の注意改定指示
H13/01/12

酒石酸ビノレルビン

〔効〕非小細胞癌.

〔用〕1回2.0〜2.5mg/m2を1週間間隔で静脈内に緩徐に静注.

警告:臨床試験において,白血球減少に起因すると考えられる死亡症例が認められている. (1)投与は,緊急時に十分な措置が可能な医療施設,及び癌化学療法に十分な経験を持つ医師のもとで行う. (2)投与に際しては,頻回に臨床検査を行うなど,患者の状態を十分に観察する.

〔禁〕骨髄機能低下,重篤な感染症,重篤な過敏症の既往歴,髄腔内には投与しない.

〔慎〕骨髄機能抑制,肝障害,間質性肺炎又は肺線維症の既往歴,神経・筋疾患の合併症あるいは既往歴,便秘,高齢者.

〔相〕アゾール系抗真菌薬,マクロライド系抗生剤,テルフェナジン,カルシウム拮抗薬,ベンゾジアゼピン系薬剤,マイトマイシンC,他の抗悪性腫瘍薬,放射線療法.

〔副〕〔重大な副作用〕汎血球減少,好中球減少,貧血,血小板減少,間質性肺炎,肺水腫,気管支けいれん,麻痺性イレウス,心不全,心筋梗塞,肺塞栓症,抗利尿ホルモン不適合分泌症候群. 〔その他の副作用〕アレルギー様症状.呼吸困難,喘鳴.血圧低下,血圧上昇,不整脈,頻脈.知覚異常・腱反射減弱.運動障害,筋力低下,腰背痛,筋肉痛,関節痛.頭痛,不隠.GOT・GPT・Al-P・LDH上昇.総ビリルビン上昇,ウロビリノーゲン上昇.BUN上昇,クレアチニンクリアランス低下,たん白尿.クレアチニン上昇.食欲不振,嘔気.便秘,嘔吐,口内炎,下痢.腹部膨隆,腹部膨満感,腹痛,腹部不快感.脱毛.水疱・落屑,紅斑・丘疹.静脈炎.総たん白低下,アルブミン低下.血漿中電解質(ナトリウム,カリウム,クロール,カルシウム)異常,尿糖.発熱,全身倦怠感,体重減少.胸痛,出血,体重増加.

〔高齢〕慎重に投与.

〔妊〕投与しないことが望ましい.

〔乳〕授乳中止.

〔小児〕安全性は確立していない.

〔作用機序〕
有糸分裂微小管の構成たん白質チュブリンに選択的に作用し,その重合を阻害することにより抗腫瘍効果を発現する.

〔体内動態〕
t1/2:32.5hr
Vd:1790L/m2
CL:56.6L/hr/m2(20mg/m2, i.v.)
t1/2:22.2hr
Vd:419L/m2
CL:28.5L/hr/m2(25mg/m2, i.v.)
血漿たん白結合率:88〜89%
尿中排泄率:5.8〜12.4%(24hr)
主な代謝物:エステルの加水分解, 芳香環の水酸化, エポキシド形成, Nの酸化

mw:1079.11
mp:約190℃(変色), 約240℃(液化)
★白色〜微黄白色の結晶性の粉末で,においはない.
pKa1:5.8, pKa2:8.2
[α]20D:+17.0°
★極めて溶けやすい.
油水分配係数:575(n-オクタノール/pH7)

vinorelbine ditartrate
ナベルビン
Navelbine
(協和醗酵)
―注(劇):1mL中10mg, 4mL中40mg
pH:3.3〜3.8
浸透圧比:約0.1

◆使用上の注意改定指示
H13/01/12
H13/05/31

ビカルタミド(劇)

〔効〕前立腺癌.

〔用〕(内)1日80mgを1回.

〔禁〕本剤過敏症既往歴,小児,女性.

〔慎〕肝障害.

〔相〕クマリン系抗凝血薬,トルブタミド,デキストロメトルファン,主にCYP3A4によって代謝される薬物.

〔副〕〔重大な副作用〕外国において重度肝機能障害. 〔その他の副作用〕乳房腫脹,乳房圧痛,ほてり,勃起力低下,性欲減退,Al-P・GOT・GPT・γ-GTP上昇,そう痒,発疹,心電図異常,口渇,便秘,胸痛,貧血,中性脂肪上昇,総コレステロール上昇,さむけ.

〔作用機序〕
ジヒドロテストステロンとアンドロゲン受容体との結合を競合的に阻害して抗アンドロゲン作用を示す.これによりアンドロゲン依存性の臓器(前立腺・精嚢)や前立腺腫瘍の細胞増殖を抑制する.

〔体内動態〕
ビカルタミド(ラセミ体)50mg p.o.
R-ビカルタミド(活性体)
Cmax:0.836μg/mL,
Tmax:15.8hr
t1/2:5.44d
S-ビカルタミド(非活性体)
Cmax:0.100μg/mL,
Tmax:20.8hr
t1/2:1.19d
血漿たん白結合率:96%(ラセミ体)
尿中排泄率:36%(9d)
糞中排泄率:43%(9d)
主な代謝物:水酸化体, グルクロン酸抱合体

mw:430.38
mp:190〜195℃
★白色の粉末.
pKa1:1.13(アミド),
pKa2:11.89(ヒドロキシ基)
★ほとんど溶けない.
油水分配係数:223(n-オクタノール/水)

bicalutamide
カソデックス
Casodex
―錠:80mg

◆使用上の注意改定指示
H13/07/04
H13/11/28


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