クエン酸シルデナフィル |
〔効〕勃起不全(満足な性行為を行うに十分な勃起とその維持が出来ない患者).
〔用〕1日1回25〜50mgを性行為の約1時間前に投与.
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警告:1.本剤と硝酸剤あるいは一酸化窒素供与剤(ニトログリセリン,亜硝酸アミル,硝酸イソソルビド等)との併用により降圧作用が増強し,過度に血圧を下降させることがあるので,本剤投与の前に,硝酸剤あるいは一酸化窒素供与剤が投与されていないことを十分確認し,本剤投与中及び投与後においても硝酸剤あるいは一酸化窒素供与剤が投与されないように十分注意すること.
2.本剤投与の前に,心血管系障害の有無等を十分に確認する事(外国で死亡例を含む重篤な心血管系等の有害事象の報告). |
〔禁〕1.本剤成分に過敏症. 2.硝酸剤あるいは一酸化窒素供与剤(ニトログリセリン,亜硝酸アミル,硝酸イソソルビド等)を投与中.
3.心血管系障害を有するなど性行為が不適当な患者. 4.重度の肝機能障害. 5.低血圧(<90/50mmHg)又は治療による管理がなされていない高血圧(安静時収縮期圧>170mmHg又は安静時拡張期圧100mmHg).
6.最近6か月以内の脳梗塞・脳出血や心筋梗塞の既往歴. 7.網膜色素変性症.
〔慎〕1.陰茎の構造上欠陥. 2.持続勃起症の素因となりうる疾患(鎌状赤血球性貧血,多発性骨髄腫,白血病等).
3.他の勃起不全治療薬を投与中. 4.出血性疾患又は消化性潰瘍. 5.高齢者(65歳以上) 6.重度の腎障害(Ccr<30mL/min).
7.肝障害. 8.チトクロームP450 3A4を阻害する薬剤を投与中.
〔相〕併用禁忌:硝酸剤及び一酸化窒素供与剤(ニトログリセリン,亜硝酸アミル,硝酸イソソルビド等).
併用注意:非特異的チトクロームP450 3A4阻害薬(シメチジン等),チトクロームP450 3A4の特異的阻害薬(エリスロマイシン,ケトコナゾール,イトラコナゾール等),チトクロームP450
3A4誘導薬(リファンピシン等),降圧剤,カルペリチド.
〔副〕循環器:ほてり,高血圧,潮紅,動悸,不整脈,不完全右脚ブロック.
精神・神経系:頭痛,昏迷,めまい,無気力,傾眠,記憶力低下,興奮,不眠症. 肝臓:血清総たん白減少,血清アルブミン低下,総ビリルビン値上昇,血清GOT上昇,血清GPT上昇,血清LDH上昇,γ-GTP上昇,トリグリセライド上昇,LAP上昇,血清アミラーゼ上昇,血清リン脂質上昇.
消化器:下痢,消化不良,胃不快感,便秘,腹部膨満感,口唇乾燥,舌苔. 泌尿・生殖器:陰茎疼痛,半勃起持続,朝立ちの延長,射精障害. 皮膚:かゆみ,眼瞼そう痒,皮膚乾燥.
血液:ヘマトクリット値減少,白血球増多症,好酸球増多症,リンパ球減少. 感覚器:彩視症,光視症,眼球充血. その他:CPK上昇,BUN上昇,尿沈渣赤血球増加,疲労,筋肉痛,血中尿酸上昇,血中ナトリウム低下,血清無機リン上昇,尿蛋白陽性,尿糖陽性,ウロビリノーゲン陽性.
〔高齢〕25mgから投与開始.
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〔作用機序〕
cGMPに対し基質特異性の高いホスホジエステラーゼ5(PDE5)を選択的に阻害することによって,NO刺激により産生する陰茎海綿体内のcGMP分解を抑制する.従って,陰茎海綿体平滑筋の弛緩による血液量増加が起こり,勃起が増強・持続する.
〔体内動態〕
Cmax:105ng/mL,
Tmax:0.8hr(25mg p.o.)
t1/2:3.23〜3.31hr
F:41%
Vd:105L/kg
CL:1102mL/min
血漿たん白結合率:96.5%
尿中排泄率:0.3〜0.6%(48hr)
主な代謝物:ピペラジン環のN-脱メチル体, ピペラジン環の開裂体, 脂肪側鎖水酸化体
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mw:666.71
mp:200〜201℃
★白色の結晶性の粉末.
pKa:6.53, 9.17
★溶けにくい.
油水分配係数:2.7(n-オクタノール/pH7.4)
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